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エンゼルス・大谷に“三刀流”の可能性が浮上? 野手・大谷に否定的だった監督が考えを改めたワケは

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大谷翔平

 2021年は“二刀流の進化系”、新たな大谷翔平(エンゼルス)が見られそうだ。

 バックスクリーン越えの特大アーチも飛び出したインディアンスとのオープン戦後(3月16日/現地時間)、エンゼルスのジョー・マドン監督が興奮ぎみにこう語っていた。

 「全てのスイングで球を強く叩くように見えた。全ての打球が中堅から(流し打ちの)左方向なのも良い。2ストライクまで追い込まれてもバットの芯で捉えている」

 「打者・大谷」の好調さについてだ。同時点での打率は5割7分9厘。オープン戦とは言え、驚異的な数字である。また、懸念された「投手部門」もかなり順調な仕上がりを見せている。しかし、今年の二刀流は単なる復活だけではなく、新たな起用法も検討されていた。

 「打者としての出場は指名打者(以下=DH)ばかりでした。今年は守備に就くこともありそう」(米国人ライター)

 大谷は日本ハム時代の2015年以降、投手以外のポジションに就いたことはない。「野手・大谷」が実現すれば、14年シーズン以来となる。

 もっとも、高校時代に彼を取材した者なら、イチローばりの強肩を何度も見せられている。「野手に専念したら」の声が今も聞かれるのは打撃力のことだけではなく、当時の衝撃が忘れられないからである。

 「昨季後半、試合前の守備練習で何度か一塁を守っていました。この時点でのマドン監督は『野手・大谷』に否定的でしたが」(前出・同)

 「野手・大谷」が実現すれば、“三刀流”か…。

 >>エンゼルス・大谷「二刀流で復活できなければ、野球を辞める」 調停寸前に明かした決意に球団側も態度一変か<<

 そもそも、今季の大谷は「投手」としての出場に重点が置かれると見られていた。

 と言うのも、野手陣が大きく強化されたからだ。まず、オフの補強でライトのレギュラーとしてデクスター・ファウラーを獲得。一塁を守っていたアルバート・プーホールスがDHに回って、昨季後半にブレイクしたジャレッド・ウォルシュが正一塁手になる。

 プーホールスは今年41歳となったが、本人はヤル気満々。大谷がDHで出場する日は「お休み」ではもったいないとの声もあり、「野手・大谷がベンチスタートになる日も」とも予想されていた。
「大谷の打撃が好調なので、スタメンで起用しなければもったいないくらいです。ウォルシュ、プーホールス、大谷の3人の状態を見ながら、一塁とDHを振り分けて起用するようです」(前出・同)

 41歳のプーホールスがDHで、若い大谷が一塁という日も出てきそうだ。
“待望論”かもしれないが、先発投手で出場する日はDH制を使わず守備交代の形で、そのまま打席に立たせてみる選択肢もある。一塁からマウンドに向かい、そのままリリーフ登板なんてシーンも見てみたい。

 マドン監督はアイデアマンでも知られる指揮官だ。昨季、「野手・大谷」に否定的だったのは打撃不振が背景にあった。絶好調な今年は、華麗なグラブ捌きも見せてくれるだろう。(スポーツライター・飯山満)

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