イギリスに住む41歳の無職の男性が、仕送りの減額を提案してきた両親を訴えたと海外ニュースサイト『Mirror』と『THE Sun』が3月9日までに報じた。
報道によると、男性はイギリスの名門・オックスフォード大学の法学部を卒業し、ロンドンの法律事務所で働いていたが2011年に失業したという。男性は失業後も含め約20年間、ドバイに暮らす両親から仕送りをもらい続けていた。男性は失業後、職探しはしなかった。両親が所有する100万ポンド(約1億5000万円)のアパートに無賃で住み、毎週400ポンド(約6万円)以上を生活費として受け取っていたそうだ。
両親はいつまでも働かない男性に毎週送っていた生活費を減額すると告げた。男性は提案が人権侵害にあたるとし、健康を維持するためにも仕送りをする必要があるとして両親を訴えたという。
なお、『THE Sun』によると、男性にはオックスフォード大学を訴えた過去もあるという。男性は、上位の成績で卒業できなかったのは大学側の教育に問題があったという理由で、100万ポンド(約1億5000万円)の損害賠償を求めて2018年に訴えを起こしている。なお、この訴えは裁判所によって却下された。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「41歳でいい大人なのに、なんて甘ったれた人なんだ」「過去にも訴えを起こしているし、自分が納得できなければ訴えたらいいと思っているのかも。一度痛い目にあうべき」「41歳になるまで支援していた両親にも問題がある」などの声が挙がっていた。
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海外では経済的支援が受けられないことを理由に両親を訴えた人がほかにもいる。
中国・湖南省で、当時29歳の男性が、経済的支援ができないと告げた両親を相手取り裁判を起こしたと、海外ニュースサイト『Chinadaily』と『The Daily Star』が2014年9月までに報じた。報道によると、男性は美術系の専門学校を卒業したが、その後、フルタイムの仕事に就くことを拒否し、家で毎日過ごし、スマートフォンを触ってばかりいたという。
両親は男性を経済的に支援してきたが、仕事を探さないのを見て経済的支援をやめた。どれくらいの金額を出していたかは明かされていない。男性はこれをきっかけに両親を訴えたという。『The Daily Star』の取材に対し、男性は「私はお金を生み出せる能力はないが、私の両親にはある。なのになぜ両親は私に経済的支援ができないのか」と話しているという。なお、男性と両親がその後どうなったかは不明である。
両親に頼ることは必ずしも悪ではないだろう。しかし働く姿勢を見せず両親に経済的支援を頼み、その支援がなくなったからといって両親を訴えるのは浅はかだろう。
記事内の引用について
「Jobless Oxford law student suing his parents for a maintenance grant for life」(Mirror)より
https://www.mirror.co.uk/news/uk-news/jobless-oxford-law-student-suing-23632516
「MONEY CLAIM Jobless man, 41, sues parents in bid to get them to pay his ‘maintenance’ for life」(THE Sun)より
https://www.thesun.co.uk/news/14277578/man-sues-parents-for-lifelong-maintenance/
「Man, 29, sues parents for not looking after him」(Chinadaily)より
http://www.chinadaily.com.cn/china/2014-08/29/content_18513082.htm
「Chinese 'man-baby' to sue parents for failing to pay for his lavish lifestyle」(The Daily Star)より
https://www.dailystar.co.uk/news/latest-news/chinese-man-baby-sue-parents-18750151