三四郎は金曜深夜の一部を担当していたものの、二部担当の霜降り明星と入れ替えになる。二部から一部への昇格はあるものの、逆のパターンは異例中の異例。長い番組の歴史でも、同様の動きを見せたのはアルコ&ピースだけと話題になっている。だが、「オールナイトニッポン」は、お笑い芸人やミュージシャンといった喋りを仕事とする以外の異例の人物を抜擢してきた歴史がある。
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2012年の4月から翌13年3月までは、金曜深夜の二部を現役の大学4年生2人組が担当する『本村康祐・西岡隼基のオールナイトニッポン0(ZERO)』が放送されていた。2人はともに関西の大学に通っており、放送のたびに上京していた。さらに、卒業後はともに一般企業に就職している。
こうした素人の起用としては、1992年10月から93年3月まで放送された『松永並子と北原ゆきのオールナイトニッポン』の先例がある。2人はともに浪人生の立場であり、受験シーズンに放送されたこともあって、同じ立場のリスナーからの共感を呼んだ。
普段じっくりと喋りが聞けないスポーツ選手のオールナイトニッポンもあった。野球の石井一久、田中将大、格闘技の小川直也、ボクシングの亀田興毅・大毅などがパーソナリティーを務めている。
さらに、ドラマやアニメなどの架空キャラがパーソナリティーを務めたことも。2006年には『ゲゲゲの鬼太郎のオールナイトニッポン』が放送され、しょこたんこと中川翔子をナビゲーターに、鬼太郎役の野沢雅子など声優陣が総出演した。1990年には2回に渡って伊集院光が作り上げた架空のアイドル芳賀ゆいの番組も放送された。こちらも声を担当したのは声優だ。
こうして見ると、三四郎の降格も特に違和感はない。「オールナイトニッポン」は面白ければ何でもアリな自由な番組だと言えるかもしれない。