警察によると、女は酒に酔って阪急電鉄の最終電車雲雀丘花屋敷行きに乗り、寝てしまう。終点の同駅で40歳の男性駅員が「終点なので起きてください」と声を掛けると、女は突然腹部に蹴りを入れた。
女は通報を受け駆けつけた警察官に暴行の疑いで現行犯逮捕された。警察の取り調べに対し、「覚えていない」と容疑を否認している。駅員の被害者がわざわざ嘘をつく可能性は極めて低く、暴行の事実は「ある」と見るのが自然だ。
今回のような「終点での暴行」は多々発生している。2016年には、埼玉県所沢市の西武池袋線小手指駅で、当時29歳の男が今回同様、車内で寝ているところを26歳の男性駅員に起こされ、顔を殴るなど暴行を働き逮捕された。この男も、酒に酔っていたのだ。
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また、2017年にも、神奈川県逗子市のJR逗子駅で、東京都在住の司法書士の男(39)が、JR横須賀線の終点逗子駅で泥酔のうえ寝込み、声を掛けても起きなかったため、駅員2人がかりで車外に連れ出そうとしたところ、暴れて駅員の腕や腰を蹴る事件が発生している。
同駅では2018年にも、酒に酔って寝ていた男に「終点です」と駅員が声をかけると、中国籍の36歳男が立腹し、駅員につばを吐きかける事件も発生。いずれのケースも酒に酔っており、逮捕された後、「酔っていて覚えていない」と言い訳をしている。もちろん、酔って記憶がないとしても、暴行した事実があれば犯罪である。このような事件は表面化していないものも含めると、かなり多いと見られる。
酒に酔った人間の暴力による駅員に対する暴力は深刻な問題だが、業務のうちという認識もある様子。しかし、それは本来間違っていると言わざるを得ない。乗車拒否なども含めて、厳しい措置が必要になっているのではないだろうか。