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朝ドラから大河主演に昇格する出世魚俳優、次は誰? 中川大志にはNHKとの不思議な因縁も

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中川大志

 初回20%の好スタートを切った大河ドラマ『青天を衝け』。主演は、連続テレビ小説『なつぞら』(2019年前期)で注目された吉沢亮だ。このように朝ドラから大河主演を果たしたのは、鈴木亮平(『花子とアン』から『西郷どん』)、長谷川博己(『まんぷく』から『麒麟がくる』)などが挙げられる。そんな大役を射止める“出世魚”俳優を探った。

 大河の主演の所属プロダクションを見ると、一度同じ事務所から輩出したあとは、しばらく主演が出ないような不文律があるようだ。再来年2023年の大河『どうする家康』は松本潤だが、その前に、ジャニーズタレントで主演を務めたのは、V6岡田准一にさかのぼる(2014年『軍師官兵衛』)。

 今回の吉沢はアミューズ所属。同じ事務所でいうと、準主役だが大泉洋が『真田丸』(2016年)、福山雅治が『龍馬伝』(2010年)で主演。『麒麟がくる』の長谷川はヒラタオフィス。同じ系列プロダクションのヒラタインターナショナルからは宮﨑あおいが『篤姫』(2008年)の主演を勝ち取っている。ホリプロからは先の鈴木や、『八重の桜』(2013年)の綾瀬はるか、『天地人』(2009年)の妻夫木聡ら、大勢を送り込んでいる。

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 そうすると最近、主演を送り込んでいない研音、トップコート、スターダストプロモーションといった事務所が浮かび上がってくる。研音は『利家とまつ〜加賀百万石物語〜』(2002年)で唐沢寿明が主演して以来、一度もない。この事務所で主演を張ってもおかしくない若手は福士蒼汰くらいだ。彼は『あまちゃん』(2013年前期)には出たが、それ以降、ヒット作にはあまり恵まれていない。NHKはどう判断するか。

 トップコートの俳優でいえば松坂桃李、菅田将暉、中村倫也などが挙げられる。松坂は『梅ちゃん先生』(2012年前期)に『わろてんか』(2017年後期)、菅田は『ごちそうさん』(2013年後期)に『まんぷく』(2018年後期)、中村は『半分、青い。』(2018年前期)と、朝ドラ出演歴もある。しかも3人とも大河出演のキャリアも積んでおり、さらにはNHKの単発ドラマにもオファーされている。今後、十分、可能性はあるだろう。ちなみに菅田は歌手として2019年に『第70回NHK紅白歌合戦』出場を果たしている。

 最後にスターダストプロモーション所属で、朝ドラに出た人気若手俳優は『まれ』(2015年前期)の山崎賢人、『エール』(2020年前期)主演の窪田正孝が記憶に新しい。山崎は昨年の映画『狂武蔵』で初の侍役をこなすなど新境地を開拓。窪田はもともと『花子とアン』で名声を上げており、NHKとの信頼関係も厚い。彼の数年後も楽しみだ。

 だが同じスターダスト出身で、朝ドラ・大河のキャリアを最も重ねているのが中川大志。『おひさま』(2011年前期)で子役として活躍した8年後、『なつぞら』で朝ドラに返り咲いている。さらに大河も『江〜姫たちの戦国〜』(2011年)、『平清盛』(2012年)、『真田丸』(2016年)、さらには来年の『鎌倉殿の13人』にも出る予定だ。現在22歳でこれだけ大河に出ているのは、信頼されている何よりの証拠であろう。

 中川はNHKのコント番組『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』のレギュラーでもあるし、また彼にはNHKとの不思議な因縁もある。それは妊娠中の彼の母親が「NHKスタジオパーク」に遊びに来ていたときに陣痛が始まり、帰宅後、中川を産んだというエピソードだ。今後が大いに楽しみである。

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