もともと、川口が演じた織田信長の正室(本妻)の帰蝶役には沢尻エリカがキャスティングされていた。しかし、放送前の19年11月に麻薬取締法違反で逮捕されたことにより降板。代役が川口となった。すでに撮影が進んでいたため、かなりのハードスケジュールだったと見られる。だが、この重要なポジションをこなしたことで、川口は大きく成長したと言えるかもしれない。
何より大河出演前まで、女優の川口の評価は右肩下がりだった。
もともと、知名度に比して視聴率が取れない存在と言われ、2013年の『夫のカノジョ』(TBS系)の全話平均視聴率は3.87%(ビデオリサーチ調べ・関東地区平均・以下同)で8話打ち切り、同年の『天魔さんがゆく』(同)も1.43%と深夜ドラマとは言え、何とも情けない数字を叩き出してしまった。
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大河の代役が決定する前には、ネットでの言動も悪い意味で目立っていた。インスタグラムでは、大量のティッシュまみれの姿で花粉症に苦しむ様子や、「寂しい」という理由からスタッフを食事へ「強制連行」する様子などをアップしており、それらのアピールが「あざとい」とネガティブな評価を集めてしまったのだ。
だが、奇しくも『麒麟がくる』と同時期の20年1月に始めたYouTubeチャンネル「川口春奈オフィシャルはーちゃんねる」は、実家帰省、方言でのお喋り、激辛料理への挑戦、すっぴん披露など、バラエティ豊かな内容が人気となり、約4か月で登録者数100万人を突破。2月10日現在で約123万人を記録している。
2020年にデビューした芸能人YouTuberの登録者数ランキングでは、江頭2:50に次いで2位に付けている。これはかなりの快挙だろう。大河へ出演したことで、相乗効果が生まれた可能性は高そうだ。
ネットでの評価を大きく変えた川口春奈は、本業の女優の方でもさらなる躍進を見せるかもしれない。