この番組は、小倉が独自の見識から歯に衣着せぬ発言をすることで知られ、舌禍事件を招くこともしばしばだった。そのため「老害」といった批判を集めることも。これまでに何度も打ち切りの話はあった。
もっとも具体的な動きとして現れたのは、宮根誠司との入れ替えだろう。宮根は『情報ライブミヤネ屋』(読売テレビ制作・日本テレビ系)のMCを長らく務め、日テレ系の専属タレントのような位置づけだった。ところが、2010年より『Mr.サンデー』(関西テレビ・フジテレビ共同制作・同系)がスタートし、フジ系でも番組を持つことに。これは、フジが宮根を本格的な獲得に乗り出す動きの一つであり、小倉の『とくダネ!』枠に据える動きもあったという。ただ、小倉側がこの動きを察知し、制したとも言われている。
さらに、『とくダネ!』は当初は小倉の知名度を活かし、視聴率は同時間帯首位を獲得していたが、2016年ごろから裏番組の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)、『スッキリ』(日本テレビ系)に苦戦し、同時間帯3位に落ちることも少なくなかった。この時期は2018年3月末で『めちゃ×2イケてるッ!』『とんねるずのみなさんのおかげでした』が打ち切られたため、『とくダネ!』にもメスが入るかと思われたが、何とか持ちこたえた。
>>『とくダネ』の終了発表で浮上した次のフジ“リストラ”候補 MCを務める番組も終了か<<
「めちゃイケ」「みなおか」の打ち切りは予算減によるものだが、この時期に小倉もギャラの削減を了承し、番組が継続したとも一部メディアでは報じられている。実際、2019年9月からは俳優の石黒賢、メイプル超合金のカズレーザー、社会学者の古市憲寿氏、元サッカー選手の鈴木啓太氏のスペシャルキャスターが加わり(その後変更あり)、小倉単独の番組では無くなった。すでに、この時点で打ち切りは既定路線だったかもしれない。
こうして、何度も打ち切りの危機がありながらも長らく続いてきたのは、小倉の強烈なキャラクターを支持する視聴者が一定数いたのは確かだろう。