その中で爪痕を残したのが、ロッチの中岡創一だ。ミルクボーイの2人やマヂカルラブリーの野田クリスタルといった「M-1」チャンピオンに並ぶ29位タイにランクインした。
中岡と言えば、近年はソロでの活躍が目立つ。ボサボサの長髪にメガネ姿と、好感度に直結しそうもないルックスながら、バラエティ番組でよく見る存在だ。中岡はどのように現在のポジションを獲得したのだろうか。
ロッチは2005年に結成。『爆笑レッドシアター』(フジテレビ系)への出演で知名度を上げ、2010年からは『笑っていいとも!』(同)のレギュラーを務めるなど、所属のワタナベエンターテインメントからは、かなりプッシュされた芸人だった。事務所的には彼らをポスト・ダウンタウン的に売り出したい目論見もあったようだ。
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だが、ネタ番組系のお笑いブームの終焉とともに徐々に仕事が減り始め、2013年頃はコンビにとってもどん底期だった。彼らが得意とするコントは舞台などで披露し、テレビでは個別のタレント活動といった仕事の棲み分けがなされて行く。
中岡のソロ活動として特筆すべきなのは、2014年に始まった『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)のワンコーナー「ロッチ中岡のQTube」だ。YouTuberブームに乗っかったもので、中岡が選ばれたのは「何となく面白い」という何とも拍子抜けしたもの。さらにその前に、同局のドッキリ番組でのリアクションが評価された経緯もあった。『イッテQ』でも、リアクション芸はポスト出川哲朗、ダチョウ倶楽部を担う存在とも評された。
やはり、中岡が持つイイ湯加減の脱力感がウマく番組にハマったと言える。メインを張るタイプではないものの、バラエティ番組には欠かせない存在として、これからも露出を増やして行きそうだ。