RIZINでは、前日21日に天心の参戦を発表したばかり。榊原信行CEOは「那須川天心選手、参戦正式決定ということをきょうアナウンスさせていただきます。対戦相手に関しても今日、スカっと行けると良いなと思いながら、ここまで天心選手のカードの発表が遅れていることの大きな原因は、とにかく対戦相手が大晦日っていうタイミングも含めて、まあまあ、対戦相手を探すのが大変でですね。まあ、数名に絞られております。その数名に絞られた中で、最終、天心選手および天心選手のチームの皆さんとも最終調整して、数日中には絞り込んで発表したいと。いずれにしても大晦日、『天心出せ!』『出るのかどうなんだ!』とファンの皆さんの不安な思いも多々あったと思いますので、まずは参戦することを発表させていただきます。まあまあプロモーターとしても、マスコミの皆さんもファンの皆さんも想像付くと思いますが、『じゃあ誰とやるんだ』っていうね。とてもプロモーター泣かせの状況もある中で、皆さんに期待してもらえる相手を最終調整したいという現状であります」と対戦相手の選考が難航していることを明らかにしていたが、一夜にして急ピッチでカード発表までたどり着いたようだ。
天心と今回対戦するのは、あのロッタン・ジットムアンノンにも判定勝ちを収めているタイのムエタイ戦士クマンドーイ・ペットジャルーンウィットだ。クマンドーイは「2020年最後の日が、テンシンにとって最後の日になる」と豪語する最強のムエタイ戦士という触れ込みで、9歳よりムエタイを始めると、一気にその才能を開花させ、ここまでに150戦を経験し、相手にディフェンスする時間すら与えない、嵐のような攻撃力でKOを量産。パンチ・肘・ローキックとあらゆる攻撃を得意とし、「ムエタイ史上、屈指のオフェンス力」と評する関係者の弁が物語る通り、その波状攻撃はまさに爆撃機だ。日本で天心と激闘を繰り広げたロッタンとは約2年前にタイ・チャイヤプーム県で試合をし、判定勝利を収めているだけに天心との対戦を待ちわびていた。立ち技最強のムエタイの誇りを胸に、神童狩りを目論む。「日本で試合をして天心と試合したロッタンみたいに有名になって、沢山ファイトマネーを稼ぎたいと思います!」と語るクマンドーイ。試合まで期間がないのが気になるところだが…。
天心は「大晦日イコール那須川天心だと、自分の中でそう思ってるんで、しっかりと盛り上げて、1年の集大成としてRIZINと格闘技を締めくくりたいと思うので、皆さん注目しててください!(対戦相手については)もう希望とか言っていられる状況じゃないと言うか、もう時間もないですし。試合ができるだけありがたいなってところですね。誰が相手でも那須川天心らしい試合をして、大晦日らしくしっかり暴れたい」と語っており、誰が相手でも特に問題はなさそうだ。
(どら増田 / 写真(C)RIZIN FF)