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捜査本部に殺した女子高生の鏡やクシを送り付ける!都内定時制高校殺人事件【衝撃の未成年犯罪事件簿】

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画像はイメージです

 東京都内のある高校で殺人事件が発生したのは1958(昭和33)年の夏休みシーズンだった。
 8月17日、高校の定時制に通う当時16歳の女子高生Oさんが行方不明になった。Oさんは家族に「友達の家に行く」と出たまま戻らず、目撃されたのは河川敷で高校生の野球の試合を見ていたのが最後だった。

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 行方不明から3日経った8月20日朝7時ごろ、何者かから捜査本部に「Oを絞め殺して高校の物置の屋上に投げ込んだ」という電話があった。

 警察が調べたところ、Oさんは通っていた高校の屋上にあるスチーム配管の中に、頭から突っ込まれ死亡した状態で発見された。8月の真夏日だったこともあり、死体は腐り始めており外傷の状態は分からなかった。

 家族は「娘は強気な性格で知らない人についていくことはない」といい、顔見知りの男性が犯人ではないかとして捜査が始まった。

 しばらくして、捜査本部に差出人不明の封筒が届いた。封筒には殺したOさんの血が付いたクシが入っており、警察への挑発として送られてきたものとみられた。

 だが、ここで犯人は致命的なミスを犯す。封筒に切手を貼り付ける際、犯人は自分のツバを切手に付けており、犯人の血液型が判明したのだ。

 その後も鏡や写真などが送り付けられたが、警察の特定作業は順調に進む。新学期が始まった9月1日、Oさんと同じ学校に通う当時18歳の男子高校生が逮捕された。

 逮捕の決め手は、捜査本部に送られてきた遺留品に付着していたツバや指紋、怪電話の声紋鑑定など。言い逃れはできなかった。

 この男子高校生は8月17日の午後5時ごろに学校のプールで泳ごうとしたところ、読書をしていたOさんを見かけた。ポケットにあったナイフで脅し、暴行しようとした際、大声を出されたので殺害に至ったという。

 犯人の高校生は常にナイフを携帯していたことから、余罪を調べたところ、その年の4月に当時23歳の女性を同様の手口で殺していたことが判明。結果的に男子高校生は殺人と強姦致死の罪に問われ、1959年に東京地裁で死刑が宣告され、1962年に22歳の生涯を終えた。

文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)

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