19歳の男は7月18日午前1時過ぎ、神戸市中央区の兵庫県警本部の駐車場に侵入。停めてあった車両に爆竹や噴出型の花火を仕掛け、火を放ち車両を焼損させた。警察が捜査した結果、近くのディスカウントストアで花火を購入する人物がいたことが判明。防犯カメラなどを確認し、19歳少年を建造物侵入と器物損壊容疑で逮捕した。
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警察の取り調べに対し、男は容疑を認め、「警察が嫌いだからやった。根性試しのつもりだった」「県警本部の敷地内に侵入し、バスを壊そうと思った」などと話している。神戸市では17日午後10時半頃、別の交番でも駐車のミニパトカーに爆竹が仕掛けられる事件が発生しており、警察が関連を調べている状況だ。
少年による警察への嫌がらせは今年に入り、複数回発生している。4月26日には、三重県名張市で10代の少年2人が、名張署の庁舎にロケット花火9発を打ち込み、威力業務妨害容疑で逮捕される事件があった。この2人も「警察の業務を邪魔しようと思った」と、きわめて短絡的な犯行動機だったのだ。
また、4月8日にも三重県鈴鹿市で、16歳の男が交番に消火器を噴射し、威力業務妨害容疑で逮捕されている。この犯人は動機について「なんとなく」と話していた。一部未成年にとって国家権力を持つ警察を憎む思想があるようだが、警察の機能を一時的にでも失わせることで、凶悪犯罪への初動が遅れることになる。また、混乱に乗じて拳銃を奪うなどの行為も予想されるだけに、決して軽い罪ではない。
「警察が嫌いだからやった」と話した19歳の少年。警察が存在しなければ治安が悪化し、犯罪天国となり、自分が被害を受けることも予想される。あまりにも短絡的と言わざるを得ない行動だった。