横溝正史原作の小説「由利麟太郎シリーズ」を原作に、俳優の吉川晃司の地上波初主演作となった本作。頭脳明晰で、かつては「警視庁にその人あり」と言われるほど優秀な捜査一課長だった由利麟太郎(吉川晃司)が、ある事件をきっかけに退職し、現在は名探偵として難事件を解決するというストーリーが描かれた。
>>『やまとなでしこ』の名セリフ「残念ながらあなたといると…」に反響 カットシーンに不満の声も<<
本来は東京オリンピックシフトのための全5話の連続ドラマとして制作された本作だが、ドラマファンからは驚くほど反響が少なかったという。
「もともと、本作はオリンピックまでを繋ぐ短い期間を埋めるための特別ドラマ。カンテレ制作のフジテレビ系21時枠のドラマは毎回視聴率が高くありませんが、本作については吉川の初主演ドラマだったり、メインキャストの一人が人気若手俳優の志尊淳だったりと話題性が全くないわけではありませんでした。しかし、他の枠のドラマのほとんどがドラマの再放送を流していたり、中途半端な話数が影響してか、本作についても再放送と勘違いするドラマファンが続出することに。『再放送かと思ってチェック漏れてた』といった声が聞かれました。また、他のドラマについてはバラエティ番組でもリモート収録になっている中で、キャストが番宣に出演することもありましたが、本作に限っては志尊すらほぼ番宣に出演せず。こうしたことが知名度がほぼ広がらず終了した原因の一つとなったようです」(ドラマライター)
また、視聴者からはストーリー自体への苦言も集まっていた。
「ミステリーモノではあるものの、ドラマ自体はほぼ吉川晃司のPV状態。吉川の存在感が圧倒的に強く、ファンでなくても惹かれてしまうようなシーンが多く散りばめられていましたが、肝心の謎解きやトリックなどは無理のあるものも多く、ミステリーファンでなくてもツッコミが集まっていました。最終的に、好意的な作品ファンからも、『謎解きよりも雰囲気楽しむドラマだった』『トリック安っぽいけど吉川晃司を楽しむだけのドラマだったな』といった声が。そういった点からミステリーファンから受け入れられず、最終的にメインの視聴者層が吉川や志尊のファンのみとなってしまったようです」(同)
続編を匂わせるラストともなっていたが、果たして正式な連続ドラマでシーズン2は制作されるのだろうか――。