問題となっているのは、延長10回に見せた選手起用。10回表、与田監督は4番手投手として岡田俊哉をマウンドに送ると同時に、捕手もA・マルティネスから加藤匠馬に変更。しかし、岡田は4四球と制球が定まらず、押し出し四球で1点を勝ち越されてしまった。
1点を追う中日はその裏、2死満塁のチャンスを作ったところで8番の岡田に打順が。普通なら控えの野手を代打に送り、同点打、サヨナラ打を期待するという場面だった。ところが、与田監督は加藤を最後にベンチ入り野手を全て使い切っていたため、投手・三ツ間卓也を代打に送る苦肉の策を敢行。三ツ間は空振り三振に終わり、「1-2」で敗戦を喫した。
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与田監督の采配を受け、ネット上には「後先考えない選手起用のせいで負けた、今シーズン最低の采配」、「勝手に総力戦仕掛けて自滅するなんて信じられない、相手にわざと勝ち星を差し出したようなもの」、「そもそも捕手を交代していなければ、押し出しで点取られることも無かったのでは?」、「10回の交代の時に加藤を8番、岡田を9番に入れてたら満塁で加藤だったのに、なんでそれをしなかったのかも意味不明」といった批判が噴出している。
同時に、「一軍枠無駄に余らせてるからこういうことになるんだよ」、「枠をフルで埋めてないのにガンガン野手使ったらそりゃこうなるわ」といった、一軍登録枠を絡めた苦言も複数見受けられた。
「開幕が3カ月延期された今シーズンは過密日程による選手の負担軽減を目的として、一軍登録枠が通常の29人から31人に拡大されています。しかし、同戦の中日は従来の上限と同じ人数である29人しか一軍に登録していませんでした、空いた2枠のうち1枠は7日に一軍合流した投手の勝野昌慶に充てるとしても、残り1枠に野手を入れておくことは十分可能だったはず。現在二軍で好調な石垣雅海(.346)や根尾昂(.313)といった野手を1人入れておけば、試合の展開は大きく変わっていたかもしれません」(野球ライター)
試合後の報道では、与田監督が「完全に僕のミス」、「ホントに監督として反省しないといけない」と自身の非を認めていることが伝えられている。批判や苦言が多数寄せられてしまったが、次戦以降の試合で挽回することはできるだろうか。
文 / 柴田雅人