「5-5」と両チーム同点で迎えた9回裏、5番手としてマウンドに上がったスコット。この回を無失点で抑えれば、延長戦に持ち込むことができる状況だった。
ところが、スコットは先頭の坂口智隆に四球、山田哲人、青木宣親にそれぞれヒットを打たれ無死満塁の大ピンチを招くと、最後は村上宗隆にサヨナラ満塁ホームランを被弾。1アウトも取れないまま4失点を喫し、チームに「5-9」のサヨナラ負けを呼び込んでしまった。
スコットが1アウトも取れずにサヨナラを許したのは、先頭打者から4連打を浴び2点を失った6月21日・対DeNA戦以来早くも今季2度目。試合後の報道では、広島・佐々岡真司監督が「やられ方がやられ方なので、考えないといけないかもしれない」とスコットを配置転換する可能性を示唆したことが伝えられている。
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今回の投球を受け、ネット上には「2週間足らずで2度炎上とか話にならない」、「先頭四球でそこからガタガタっていうのは典型的なダメ投手」、「抑えの適性が無さすぎる、佐々岡監督はすぐに配置転換した方がいい」、「『いけないかも』じゃないよ、手遅れになる前に二軍に落とせ」、「こんだけ酷い内容なのにどこに考える要素があるんだ」といった、スコットの配置転換や二軍落ちを求める声が強まっている。
また、同日放送の『プロ野球ニュース 2020』(フジテレビONE)で今回の一戦を解説した元巨人・斎藤雅樹氏も、「抑えというのは勝敗に直結するのでそうは我慢してられない」、「広島はちょっと整えないと、ズルズルいってしまいそうな気がする」と、早めに手を打たなければ致命傷になるのではと危惧している。
「今シーズンから来日し練習試合では3試合無失点と好調だったスコットですが、開幕後は既に2敗と喫し防御率も21点台と大不振。状態が良くないことは明白なため、佐々岡監督に決断を求める声が強まるのも無理はないでしょう。もし配置転換に踏み切った場合、代役は昨シーズン抑えを務めたフランスアになるとみられますが、フランスアも防御率が5点台と安定感を欠く状況。そのため、ファンの間ではチームが3連覇を達成した2016~2018年の正守護神である中崎翔太や、現在二軍調整中の新助っ人・DJ.ジョンソンを推す声も高まっています」(野球ライター)
試合前時点では3位だったが、敗戦によりヤクルト、中日に抜かれ一気に5位転落となった広島。本日3日から始まる阪神との3連戦で、佐々岡監督が新たな継投策を披露することはあるだろうか。
文 / 柴田雅人