第56話は、音(二階堂ふみ)が小学生の時に、出張先の大阪で線路に落ちた子どもを助けようとして電車にはねられ突然亡くなった父・安隆(光石研)が、突然音の前に現れる。安隆の姿は“二親等”まで見えないというルールのため、裕一(窪田正孝)は見ることができず――というストーリーが描かれた。
ヒロインの父が突然、白装束に頭に白い三角頭巾を付けた姿で現れるという展開に、視聴者からはドン引きの声が集まった。
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「父が突然現れたことに、当初は音も信じられないといった様子を見せていましたが、父があの世で買った宝くじに見事当選し、一泊二日という期限付きで家族に会いたいという願いを叶えるためにやって来たと話すと、音はすんなり納得。また、お金を出して自身の好物だったお団子を手渡すよう頼んで、実際に食べたり、抱き合って再会を喜ぶシーンもありました。しかし、このまさかの展開に視聴者からは『宝くじで当たって現世にやってくるって…もはやギャグ番組でしかない』『ついに朝ドラ諦めてコント番組になった』『100歩譲って幽霊展開アリだったとしても触ったりモノ食べたりって自由過ぎでしょ』といったツッコミが集まっています」(ドラマライター)
とは言え、過去にも18年下半期放送の『まんぷく』で、ヒロイン・福子(安藤サクラ)の姉・咲(内田有紀)が、福子や母・鈴(松坂慶子)の前に幽霊となって出ることはあったが――。
「咲の場合は、幽霊と言っても夢枕に立ち、その時悩んでいることを整理してくれる役割を担っていたこともあり、決して特異な存在ではなく、多くの朝ドラファンがその存在を受け入れており、鈴の夢枕に現れる時は鈴の都合のいいことばかり言うこともあり、視聴者にとって笑いどころの一つとなっていました。それに比べ、今回音の父の幽霊は完全に実体化。音と交流したり団子を食べたり抱き合ったりするというあまりの現実味のなさに、『咲姉ちゃんの時はあんなにほっこりする時間だったのに…』『咲姉ちゃんの自然さに比べ、この父はどうなんだろう』という比較の声も多く目立ちました」(同)
今回のトンデモ展開は、多くの視聴者にとって受け入れ難いものとなっていたようだ。