同大会全30競技の部活動を行う高校生に向け、アスリートや全国の有志からのエールを届ける「明日へのエールプロジェクト」の第一弾として行われたこの授業には、全国のボクシング部員約40人が参加。村田自身、コロナが原因の今大会とは違った状況だったが、不本意な理由で国体に出られなかった経験があったといい、「状況は全く違うけど、少しでも共感できるようなことを話してあげれれば」と授業に挑んだ。
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村田は「彼らの出られない気持ちはどこへ行くんだろう」と部員らの心中を察しつつ、生徒たちの投げかける様々な質問に回答。「良い成長に繋げられるよう、(今回の状況を)良い捉え方をして欲しい。『この悔しさがあるからこそ、今の自分がある』と思えるような、良い未来の自分を作っていって欲しい」とエールを送った。
授業を終えると、日本のコロナ禍の現状についても述べ、「緊急事態宣言の中、日本人は今回、自分たちの美徳というものをきちんと示してくれたと思う。強制力もない中、日本人はちゃんと自粛しましょうとなるとちゃんと取り組んで、感染もこれだけ収まっている。日本人はやはり美しいなと思いました」とコメント。
緊急事態宣言は解除されたが、自身はまだ安心していないといい、「解除されたからといって、普通に動いちゃよくないと思っている。当面は(緊急事態宣言中の行動を)継続するべきだと思っている。(自分たちも)人に極力会わない状況でトレーニングするという姿勢は変わらない。状況を見ながら、普段のトレーニングに近い状況に戻していけばいいと考えている」と熱く語ると共に、このコロナ禍で次の試合がまだ決まっていないことにも触れ、「34歳という歳なので後悔したくない。(練習できなくて)体がなまって動きません、負けましたってなると、自分自身がコロナというものに負けてしまったということ。そうなりたくない。後悔を残したくないというのが今の自分のモチベーションです」と心中を明かしていた。
(取材・文:名鹿祥史)