第39話は、裕一(窪田正孝)の曲がなかなか採用されず、早稲田応援部への曲も書けず自信をなくす中、音(二階堂ふみ)は書き置きを残して豊橋に帰り、光子(薬師丸ひろ子)や吟(松井玲奈)、梅(森七菜)、吟の婚約者・鏑木智彦(奥野瑛太)に裕一のことを相談する。以前は、音のために曲を作っていた裕一だったが、「誰かのために作っていないからうまくいかないのでは?」と家族に言われた音は――というストーリーが描かれた。
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今話の放送は、図らずも夏の甲子園大会の戦後初の中止が決定された翌日だったが――。
「この日は豊橋から帰ってきた音が応援団長の田中(三浦貴大)を訪ね、『あなたのために作ってもらうの!』と、裕一の心を動かすよう鼓舞。田中は応援の意味について悩みながらも裕一を訪ね、中学時代に清水という選手とバッテリーを組み、甲子園球児となることを期待されていたものの、自分のせいで清水にケガをさせてしまい、清水から『早稲田を勝たせてくれ』と託されたと明かし、『その時気づいたとです。野球ば頑張っている人のラジオば聞いて頑張れる人がおる。頑張ることは繋がるんやって』と語っていました。このセリフについて視聴者からは、『甲子園中止の翌日にこれは泣ける』『頑張る人を応援するから自分も頑張れるんだって心に沁みた』といった声が多く寄せられ、『神回』と評価する声も殺到していました」(ドラマライター)
とは言え、一方では思わずツッコみたくなるような演出もあったという。
「実は、田中が音に急かされて裕一を訪ねたのは試合の前日。田中が語り始める前、『試合明日でしょ? 諦めて』という裕一の言葉もありました。音に発破をかけられなければ田中は裕一を訪ねず、また田中の言葉に感動した裕一が曲を完成させたとしても、いずれにせよ団員たちが曲を練習する時間はほとんどない状態。『感動優先で現実味なくしてどうするの?』『前日にサクッと練習してできるなら、応援団の人たちの方が裕一より音楽の才能あるんじゃない』といった冷ややかな声も。称賛の裏では厳しいツッコミが集まっていたようです」(同)
都合の良過ぎる展開でこれまで苦言を集めてきた『エール』だが、“神回”の評価の裏でも否定的な意見はあるようだ。