井口資仁監督(國學院久我山高校で第73回大会に出場)は「高校野球最大の目標であり夢としていた大会ですから、高校球児の皆様の気持ちを思うと胸が痛くなります。どんな言葉も今は無力かもしれませんが、ただ一つ言えることは、人生はチャレンジの連続で、その中で様々な目標設定をしていくということです。高校三年生の皆様はぜひ次のステージでも新たな目標に挑んで欲しいと思っています。この3年間、みんなで一つの目標に向かって頑張った日々は消えません。これからも同じように目標に向かい進み続けてください」と励ましのコメント。
田村龍弘捕手(光星学院高校で第93、94回大会に出場)は「甲子園中止の報道を聞いて本当にショックです。僕のように甲子園出場を目指して親元を離れた選手の気持ちを考えると言葉が見つかりません。すぐには気持ちを切り替えることは出来ないと思いますが、何とか次の夢や目標を作って頑張って欲しいと思います」と語ると、安田尚憲内野手(履正社高校で第98回大会に出場)は「3年生にとっては高校3年間でやってきた集大成と言える大会なので、後輩たちの事を想うと自分も辛いです。自分も1月の自主練習を母校の履正社のグラウンドを使わせてもらって、後輩たちが甲子園目指して頑張っている姿を見ていましたし、その想いを強く感じていました。本当に強く完成されたチームだと思って見守っていたので春に続いて夏までなくなってしまうのは本当に辛いし言葉に出来ないほど悲しいです。ただ、ここで人生は終わりではありません。むしろ、まだ始まったばかり。この悔しい経験が長い人生で生きることもあると思います。言葉が非常に難しいのですが、みんなで悔しい想いをして大変な時期を乗り越えていく事をプラスのエネルギーに変えて欲しいと思います」と、「これが始まり」と前向きな言葉を送っている。
藤原恭大外野手(大阪桐蔭高校で第100回大会に出場)は「驚いて言葉が見つかりません。切り替えて次のステージの目標を見つけるしかないとは思いますけど簡単には切り替えられないと思います。一つだけ言えるのは3年間、共に汗を流したメンバーは一生の友達で一生の思い出なので、この3年間の日々はこれからも変わらず、素晴らしい日々として残ると思います。甲子園という目標としていた大会は中止になってしまっても、ここまでこの大会を目標にして頑張ってきた日々を誇りにして、これからも自信をもって野球を続けて欲しいと思っています。ぜひこれからも野球を続けてください。お願いします」と大会中止に驚きを隠せない様子だった。
ロッテには高校時代にスターと呼ばれた選手が多いだけに、どの選手のコメントにも重みがある。ドラフト会議にも大きく影響する今回の中止決定は、プロの世界にも影響を与えるのは必至だ。
(どら増田)