愛知県犬山市の自称自営業の男(78)は4月7日、愛知県中村区の「ミヤコ地下街」のマッサージ店で、女性店員2人に対し受付台を叩きながら、「これ、コロナ」などと叫び、営業を妨害した。
男はそのまま立ち去り、店は地下街の管理会社に連絡。警察が防護服を着て店舗に駆けつけ、対応に当たり、店は消毒作業を行う。その後、警察が捜査した結果、愛知県犬山市に住む自称自営業の男の犯行であることが判明し、威力業務妨害の疑いで逮捕された。
逮捕された男は、警察の取り調べに対し、「『この野郎』と言って机を叩いたことは間違いないが、コロナとは言っていない」と容疑を否認しているという。「この野郎」を「コロナ」と聞き間違えるとは、思えないのだが…。
愛知県では、今回のように店舗を訪れた客がコロナ感染を匂わせ逮捕される事件が相次いでいる。3月25日には、名古屋市のドラッグストアで49歳の男が女性店員に「俺、コロナ」「陽性だから」などと叫び、咳をしたり息を吹き掛け、また4月17日には、大治町の役場で37歳の男が案内係の女性に、「俺はコロナの陽性反応が出た」と話し、マスクを外したうえ咳を吹き掛け、いずれも威力業務妨害の疑いで逮捕された。何が愛知県民をそうさせているのかは、わかっていないのだが。
この事件に、「空耳アワーじゃないんだから。コロナって言ったから逮捕されたんでしょ」「『この野郎』も机を叩くのも十分業務妨害。反省するべき」「また愛知かと。官も民もレベルが低いと言いたくなる」などと怒りの声が上がる。
一方で、「これがまかり通ると冤罪も増えそう」「本当にコロナと叫んだのか精査しないと、陥れられる事案も出てきてしまう」「慎重に捜査してほしい」という声も出た。
緊急事態宣言による外出自粛要請の効果で、全国的に新型コロナウイルスの新規感染者は減りつつある。しかし、ワクチンができていない状況で、国民の感染への不安感は拭い去れておらず、「コロナだ」と嘘をつきパニックに陥る事件が今後も発生する可能性が高い。
このような行為に出る人間については、しっかりと処罰する必要がある。