新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、5月6日までの予定だった緊急事態宣言は同月末まで延長となり、各業界で多くの事業者が営業自粛などで収入を絶たれ経営難に陥っている。これを受け厚生労働省による従業員の人件費サポートなどを目的にした「雇用調整助成金」や、東京都が5日に発表した、宣言期間中の営業自粛に応じた事業者に支払う「感染拡大防止協力金」など、国や地域を挙げての支援強化も話題に。しかし手続きが複雑で、申請も殺到したことから、支援金の受け取りに時間がかかり、資金不足に苦しむ事業者や従業員が続出するのではとの懸念も出ている。
『バイキング』でも営業自粛した際に利用できる主な支援制度をまとめていたが、その中で話を振られた薬丸は「全国で見ると(支援体制が)異なってくる」と東京都の感染拡大防止協力金のような支援が地方に行き渡らない可能性を指摘した。その上で現在経営難に陥る事業者に「地元の議員さんとかに『本当に困っている。助けてください』ということを直談判したり手紙を送ったりする」ことで、支援拡充を訴えることを提案。さらに全国の議員にも「当選するときには助けてもらったわけだから。今困っている人を助けるのもやっぱり議員さんたち(の仕事)」と呼びかけた。
薬丸のこの発言にTwitterでは「薬丸さんがおっしゃったように地方の議員は何してるのか?と」「地元の議員に頼むは名案かも」「薬丸いいこと言ったよ。そうだもっと地元の議員に死にそうだって要望をぶつけろ」と薬丸に同調する意見も見られる。しかし一方で「議員の口利きを正当化してくれるの?薬丸さん?」「市民がお願いする者たちではない。行政役所に直接問うもの」「議員への口利き肯定論。こんな奴がいるから世の中おかしくなる」など、不祥事につながると懸念する声もあった。
ネットユーザーが指摘する「口利き問題」は政治スキャンダルの定番。最近でも自民党の上野洋文議員が、外国人労働者の在留資格をめぐり法務省に口利きをした見返りに東京都内の人材派遣会社に金銭を要求したとして昨年8月、厚生労働政務官を辞任している。そうした背景もあり、経営難の店舗支援を議員に直接訴えるという薬丸の提案が政治問題につながると考える視聴者がいるようだ。
コロナ禍で経営危機に陥る事業者が続出し、支援をめぐる議論も多様化する中、議員に支援拡充を頼み込むべきという薬丸の意見に賛否が集まっている。