片岡氏は新型コロナウイルス感染を公表した14日の動画で、今後出る動画は事前にストックしていたものと視聴者に説明している。そのストックの1つである本動画に出演した清原氏は、自身が現役時代に対戦した選手の印象やエピソードについてトーク。その中で、2年連続三冠王(1985-1986)に輝いたロッテ時代の落合氏について語った。
落合氏が2年連続三冠王を獲得した1986年に西武に入団した清原氏。落合氏は普通の選手とは打った時の打球音が違うといい、「普通の人の打球音は『カキーン』。(落合氏は)『ビシャッ』って、なんか交通事故みたいな音」だったという。
落合氏は選球眼も卓越していたといい、「ボール球全然振らへん。『なんであれ止まるんかな』って(感じ)」とのこと。清原氏が入団した当時の西武には渡辺久信、工藤公康、郭泰源といった好投手がいたが、彼らの変化球もきっちりと見極め難なく打ち返していたという。
「(落合氏の)ハーフスイングも見たことないし、ワンバウンド(の球を)振ったところも見たことない」という清原氏。「どんな投手が来てもタイミングが全部合ってるように見えた。(当時は)『ああいうふうになるにはどうしたらいいんかな』って思ってた」と落合氏を目標にしていたと語っていた。
今回の動画を受け、動画のコメント欄やネット上には「確かに当時は見てて、よくあのボール振らなかったなって思ったことは何回もあった」、「落合は500本以上(510本)ホームラン打ってるけど、同じくらい(525本)打ってる清原が言うと説得力あるな」、「昔出した本の中で神様って言ってたくらいだし相当憧れてたんだろうな」、「落合はその辺の年からずっとシーズンの四球数が一番多かった気がする」といった反応が多数寄せられている。
現役時代に西武(1986-1996)、巨人(1997-2005)、オリックス(2006-2008)でプレーした52歳の清原氏と、ロッテ(1979-1986)、中日(1987-1993)、巨人(1994-1996)、日本ハム(1997-1998)でプレーし、引退後は中日(2004-2011)で監督も務めた66歳の落合氏。両者は1986年に共にパ・リーグでプレーし、2004年から2008年にかけては選手、監督としてセ・リーグや交流戦でしのぎを削っている。
その落合氏について、清原氏は2009年出版の自伝『男道』(幻冬舎文庫)の中で「落合さんは僕のルーキー時代からの、恩師のような人」、「バッティングの神様だった。少しでも神様に近づきたくて、ロッテとの試合ともなると、落合さんから目が離せなかった」などと記している。
正式なタイトルとして表彰はされないが、プロ20年間で通算9回(1984-1991,1993)リーグ四球王に輝いている落合氏。その選球眼は清原氏から見ても驚くべきものであったようだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
片岡篤史氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCSFE1o0ihc5mfODf2FybeuA