逮捕されたのは、神奈川県川崎市高津区在住の無職の女。2017年から19年にかけ、同横浜市金沢区の関東学院大学内に侵入し、更衣室のロッカーから聴診器23本を盗んだ。そして、女は聴診器をフリーマーケットアプリに転売していた。
聴診器は関東学院大学の看護学部で使われていたもので、警察が捜査。転売先アプリの購入履歴などから女を割り出し、窃盗の疑いで逮捕した。警察の取り調べに対し、容疑を認めている。
この犯罪に「許せない。何を考えているのか」「看護学校に通っていて、需要があることを知っていたのでは。そんなことだから無職なんだ」「アプリに出せば足が付くに決まっている。頭が悪い」と、女に対して怒りの声が上がった。
また、「フリーマーケットアプリは出品した商品の出元を確認するべきだ」「転売で儲けている輩が多すぎる。フリーマーケットアプリ運営者を規制するべきではないか」「マスクのようなことが今後も起こりうる。フリーマーケットに関する法律を作るべきだ」との声も上がった。
フリーマーケットアプリやネットオークションサイトの転売は、以前から問題視されているが、現在も横行しているのが現状。特に新型コロナウイルス感染拡大とともに、マスクの転売が目立つようになり、かなり高額な値段を付けるケースが相次いだ。
政府はこのような事態を受け、マスクの転売を法規制。違反行為をした場合、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金又はその双方が科せられることになった。しかし、ネット上では「いたちごっこになる」「マスクが規制されても、必ずまた需要が高まった商品を高額で売る動きが出る」という指摘がある。
本来、フリーマーケットアプリ運営者が規制を掛けるべきだが、利用者減少を危惧してか、「黙認」している状況。今回の「聴診器」についても、運営元が出処の詳細をはっきりとさせていれば、転売が起きなかった可能性が高い。フリーマーケットアプリやインターネットオークションサイトの在り方を見直す時期に来ているのかもしれない。
参考資料 厚生労働省 マスク転売規制についてのQ&A
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/tenbaikisei_qa.pdf