岡村にとって、志村さんは幼少期からテレビで観てきた憧れのスターであり、さらに自身の動きや顔芸は、ほとんど志村さんの「パクリ」だと断言した。
志村さんは岡村に似たものを感じたのか、ある時期からよく飲みに誘ってもらえるようになった。時折、ダチョウ倶楽部の上島竜兵が来ることもあったが、ほとんどが2人の飲みだった。その時の志村さんの声は小さく、ぼそぼそと話すため、岡村は「それで俺も(芸人なのに)声が小さくなったのかもしれない」と話していた。その場では「コントにはメリハリをつけなさい」といった、真面目なお笑い論が話されていたという。
岡村は志村さんの作り上げた「変なおじさん」「バカ殿様」の2つは最強だと考えており、酒の席で「いつも、どっちかくれませんか」とキャラクターの譲渡を申し出ていたという。志村さんからは「あげねえよ」と軽くいなされていたようだ。
何度か志村さんと酒席を重ねるうちに、「岡村、お酒飲めるようになったな」と喜ばれるようになった。ある時は、京都ロケの前乗りで、東京発の新幹線の車内から飲み始めた。京都のホテルのバーでも飲み、そこも閉店となった時に、志村さんの部屋で飲み直した時に、「すごいニコニコしながら喜んでいた」と思い出を振り返っていた。それでも、岡村としてはかなり無理をしていたようで、「志村さんと飲んでる時の3分の2は戻してる」と話し、笑いを誘っていた。
これには、ネット上で「岡村と志村さんってタイプが似ているのかもな」「この話は知らなかった」といった声が聞かれた。この日の放送では、幼少期の思い出、志村さんとの初対面からほぼ“パクリ”と断言する自身のコントまで、約80分にわたって志村さんの思い出話が語られた。それでもまだまだ語り足りない様子が感じられた。それだけ岡村にとって、志村さんの存在は大きかったのだろう。