学生も社会人も芸能人も自宅待機を余儀なくされているが、この先、苦境に立たされそうなのが有吉弘行だ。佐藤栞里とMCを務める「有吉の壁」(日本テレビ系)が、4月8日から念願のレギュラー化されるが、同番組は商店街や大型複合施設内で行う全編ロケ。休店が相次いでいる今、スタート前から早くも暗雲が立ち込めている。
反して、セーフティゾーンといえるレギュラー番組もある。「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」(NHK総合)だ。お金が大好きなアニメーションによるキャラクター・カネオくんの声は、千鳥・ノブが担当。漫才同様、出身地の岡山弁で話す、ガマ財布の形をした愛されキャラだ。
カネオくんはNHKスタジオ内で有吉の至近距離に陣取りながら、ノブは別ブースで声入れ。“2人”がスタジオゲストと交わすクロストーク、さらにロケ映像にカネオくんが岡山弁でツッコむ様子は、NHKの教養バラエティという堅苦しさを吹き飛ばす。
たとえばノブは、「足まで毛がボーボー」であることを理由に、全身脱毛に励んでいるプライベートを明かす。ゲストの須田亜香里は、5万部も刷った写真集が1万弱の売れ行きであった“テッパンネタ”で、有吉を楽しませる。
その有吉は、女性の小顔やリンパの流れを整える大人気美容アイテム・バタフライ型カッサを知っているという、意外な一面を見せる。本人いわく、「太田プロのやくみつる」。数多くの番組を取り仕切る立場にいる者は、期せずして豊富な知識量を手に入れてしまうようだ。
ちなみに、カネオくんにとってのライバルは、同局「チコちゃんに叱られる!」のチコちゃん。NHKの看板キャラに上り詰めた5歳(自称)の幼児を「チコ先輩」と呼ぶカネオくんだが、心中ではライバル心がメラメラ。今年大みそかの「NHK紅白歌合戦」への出演を虎視眈々と狙っているかもしれない。
(伊藤由華)