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巨人、開幕延期で意外な出費がかさむ? 新助っ人サンチェス、“贅沢使い”のおかげで不振を脱却か

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 早期開幕は絶望的…。日本野球機構(NPB)が、Jリーグとの合同で行われている連絡会議と、12球団代表者会議を経て、「4月24日の開幕を目指す」と発表した(23日)。この決定を受けて、練習試合で大阪入りしていたソフトバンクが福岡にとんぼ返りするなど、ちょっとした混乱も起きていた。

 「グラウンド内での動揺、混乱はありませんでした。巨人・菅野など、開幕投手を伝えられた各球団のエースたちは淡々としていました」(ベテラン記者)

 一流選手は、自分一人で調整ができる。動じない、流されない強さを持っている。その点はさすがだが、“数字”を突き付けられる経営陣は慌てふためいていた。

 「平たく言えば、公式戦が始まらなければ、球団にはお金が入ってきません。選手、スタッフに払う給料のこともあるし」(関係者)

 経営がヤバイというわけではない。プロ野球チームも企業なので主要銀行との手続きや関連企業との調整などで忙しいのだろう。

 しかし、「お金が掛かる」ということで、外国人投手の適応が遅れた理由も見えてきた。巨人のエンジェル・サンチェス投手だ。昨季最多勝・山口俊投手の抜けた穴を埋める先発候補として獲得したのだが、オープン戦では良いところが見られなかった。

 「日本のマウンドが硬いと漏らしていました。スパイクの歯が地面に刺さらないので、力が入らなかったようです」(前出・スポーツ紙記者)

 しかし、不振の原因は、それだけではなかった。日本のスタイルも影響していた。

 「投球がショートバウンドになっただけで、ボールを新しいものと交換しますよね。米マイナー、韓国など、彼のキャリアの中ではこんな贅沢なボールの使い方はしなかったそうです」(球界関係者)

 たしかに、来日当初から「ボールが滑る」とは話していた。ボール製造のメーカーが異なることによる違和感だと思われたが、そうではなかったのだ。ショートバウンド、ゴロアウトが成立した後など、すぐに新しいボールを支給される。10球と同じボールを使用していない。そのため、手に滑り止めのロージンをつけても、ボールの表面がきれいすぎて、効果がなかった、と。

 「キャッチボールでも、10球か20球であえて新しいボールを下ろすなどし、日本スタイルに馴染もうとしていました」(前出・同)

 今では「新しいから気持ちがいい」とも話しているという。

 「NPBの会見と前後して、日本テレビも定例会見を開いています。プロ野球開幕戦の日程がいまだ決まらないことを受けて、巨人の開幕3連戦を中継できないかもしれないと話していました(地上波放送)。テレビ放映料が入らなければ、けっこうな痛手です」(前出・ベテラン記者)

 ショートバウンドで土のついたボールの大半は試合で再利用されず、そのままティー打撃などで使う消耗品に回される。サンチェスの調子が上向きになってきたのは、原辰徳監督にとって喜ばしい限り。しかし、どの球団も、「練習するだけで、こんなにボール代が消えていくのか…」と、改めて日本プロ野球界の贅沢さを“痛感”しているのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)

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