今年もアインシュタインの稲田直樹、すゑひろがりずの南條庄助など、『M-1』系芸人が残っている。さらに、おいでやす小田、マツモトクラブ、クロスバー直撃・前野悠介など、昨年の『R-1』決勝メンバーのほか、2013年覇者の三浦マイルドも残っている。こうした有力候補とは別に、ダークホース的な芸人も存在する。
まず注目なのは、ウエストランドの井口浩之だろう。爆笑問題と同じタイタン所属芸人であり、昨年ツイッターで知り合ったファンを自称する女性に、下半身の写真を送ったところ、それがネットに晒されてしまった。問題が大きくなる前に、事務所の太田光代社長の機転で、爆笑問題のラジオ『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ系)で全内幕を暴露し、話題となった。一時期は芸人引退も考えたほどというから、「捨て身の覚悟」の芸に期待したいところだ。
ななまがりの森下直人も準決勝に残っている。昨年、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で「新元号を当てるまで脱出できない生活」を成功させ、話題となった。漢字2文字をひたすら書いて行く中で、森下は絶対にありえない「歯姫」を出し、大きな笑いを呼んだ。この珍名にちなみ、昨年7月には単独ライブ「歯姫元年」も開催している。地味ながら要注目の芸人であろう。
さらに、ワタリ119にも期待がかかる。『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)に登場し、天然ボケとピュアなキャラクターが「(ANZEN漫才の)みやぞん級」だとして、明石家さんまがドハマりした芸人である。芸名からわかる通り、元消防士レスキュー隊の肩書を持つ。「ナチュラルな変人」の枠では、群を抜く存在と言える。
ダークホース的存在のミルクボーイが優勝を果たした『M-1』に続き、個性派ぞろいとなった『R-1』でも一波乱に期待したい。