注目は、昨年大きな話題となった「翔んで埼玉」。同名のギャグ漫画が原作。東京都民から虐げられた埼玉県民たちが自由を求めて戦うストーリーだが、優秀作品賞、優秀監督賞、優秀主演男優賞(GACKT)、優秀主演女優賞(二階堂ふみ)など、最多12部門で優秀賞に輝いた。
「『翔んで』の製作はフジテレビだが、授賞式を放送するのは日本テレビ。そのため、以前は他局が製作に携わる作品は“冷遇”される傾向にあったが、このところ、もろもろの批判があったことなどから、以前あったような“壁”を取っ払って公平に評価されるようになった」(映画業界関係者)
大半の映画賞は先に各賞の受賞者1人を発表し、授賞式で表彰するスタイルだが、資金も潤沢な「日本アカデミー賞」は、各賞の優秀賞5人を呼び、その中から最優秀賞1人を決定するスタイル。そのため、毎年華やかなイベントとなっているが、今年は同賞も含め、各映画賞が抱えることになった問題があったというのだ。
「たしかに、GACKTの演技は良かったが、現在、マレーシア・クアラルンプールに在住。そのため、授賞式に呼ぶには往復の交通費を支払わなければならない。おまけに、飛行機のファーストクラスも用意しなければならないようで、資金力のある映画賞でないと呼べない。つまり、GACKTを呼べる映画賞は運営資金が潤沢なことをアピールできることになった」(芸能記者)
GACKTとともにノミネートされたのは、笑福亭鶴瓶、菅田将暉、中井貴一、松坂桃李。いずれも映画界で実績のある俳優陣ばかりだが、本来畑違いのGACKTが最優秀賞を獲得すれば大いに盛り上がることになりそうだ。