本作は、円城寺マキ氏による漫画が原作の実写ドラマだ。ある日、男性医師・天堂浬(てんどうかいり・佐藤)と運命の出会いを果たした佐倉七瀬(さくらななせ・上白石)は、もう一度彼と会うためにナースとなり、念願の再会をするも、彼は昔の優し気な面影はなく、「魔王」のようにドSなドクターとなっていた。七瀬は浬のキツイ教育に耐えつつ、仕事と恋に全力で向き合っていく――というラブコメディだ。
※以下、ネタバレを含む。
第1話では、研修で浬に再会した七瀬が彼に告白するも、浬は昔七瀬と会ったことを全く覚えていない様子で、七瀬はあっさり振られてしまう。仕事でもミスを連発する七瀬だったが、ある日、入退院を繰り返している小児科の患者・杏里(住田萌乃)が、病院のベランダから飛び降りようとしたところを七瀬が阻止し、浬が駆け付けて何とか事なきを得る。その後、浬は昔七瀬と出会っていたことを覚えている旨を伝える。七瀬は「先生へと続く道…。誰かを助けたい。それが私の夢です」と仕事への情熱を語り、浬が務める循環器内科へ配属希望を出すことを決意した。
視聴者からは「浬先生、基本はドSだけど、ちょいちょい見せる優しい笑顔がたまらない~!これは惚れる」「七瀬ちゃん、ちょっとドジだけどすごくピュアで頑張ってるから、思わず応援したくなる」「王道のドタバタラブコメディって感じで逆に好き!」という声が集まっている一方で、医療関係者からは批判の声も挙がっている。
第1話では、研修初日、七瀬が浬に同僚の面前で告白したり、患者の傷口の処置の際、使用済みのガーゼを使用前の清潔なガーゼが入った瓶に入れたり、七瀬がミスをして怒られた後、窓から外を眺めながら涙を流し、さらに杏里と備品倉庫へ入って、患者である彼女から励ましてもらったりするシーンが描かれた。
この演出に対し、医療関係者の視聴者からは「人の命を預かっているのに、職場に恋愛持ち込むとかあり得ない。見ていてイライラする。絶対同僚になりたくない」「清潔・不清潔とか基本。間違えるとか本当に信じられない」「患者の前で泣くとかナース失格だし、新人がのんびり外を眺めて落ち込んでいる暇はない」「患者が備品倉庫入れるって、アウトでしょ」などの指摘が挙がっている。
「本作は作風がラブコメディのため、本格的な医療ドラマではありません。しかし、やはり医療関係者からは『医療シーンがツッコミどころありすぎて、ドラマ自体に集中できない』『ちょっとはリアリティある作品にしてほしい』という声が多く寄せられています。
さらに、ヒロイン役の上白石に対しても「主人公に華がないから、ただのどんくさい新人に見える」「ヒロイン役の女優が違っていたら、そんなにイライラしなかったかも」という声もあるため、ヒロインが失敗ばかりしてしまう展開に対し、嫌気が差してしまう人が多いようです。今後、主人公の七瀬の成長と共に、ナースらしからぬミスや演出が減ることを願うばかりですね。」(ドラマライター)
初回にして、医療関係者からの反感を買ってしまった本作。果たして、この悪評を覆すことはできるのだろうか。今後の展開に注目したい。