search
とじる
トップ > スポーツ > 綱とりに燃える日馬富士

綱とりに燃える日馬富士

 白鵬、朝青龍の両横綱は脇役に回ってもらう。大相撲名古屋場所(7月12日初日)を前に、大関・日馬富士(25、伊勢ケ浜)が異常に燃えている。とかく物議をかもしているほかの大関陣の不評を払しょくすべく、126キロの軽量大関が綱とりへ闘志をみなぎらせている。

 先んずれば人を制す。夏場所千秋楽の優勝決定戦で横綱・白鵬を破って初優勝し、名古屋場所で待望の綱とりにチャレンジする大関・日馬富士が早くも大阪・堺市の伊勢ケ浜部屋中心の合同合宿で猛けいこを開始した。
 3人もモンゴル出身の横綱はいらない、という日本人的な論議は別にして、日馬富士がいかにこの綱とりに意欲をみなぎらせているか。堺市入りする直前のあわただしいモンゴル帰国によく現われている。
 モンゴル人の母国愛は日本人の想像以上。将来のことを考え、日本に帰化するのも大変なことで、4年前に帰化した旭天鵬も日本人「大田勝」となった直後、インターネットを通じて「アイツはオレたちを裏切った。今度、帰ってきたら、石を投げつけよう」という書き込みを国中に流され、真っ青になっている。
 日馬富士がその愛する母国から傑出したスポーツ選手に贈られる「スポーツ功労賞」を贈られたのは今月12日のことだった。日馬富士は、この受賞式出席のため、11日に帰国し、受賞式翌日の13日には早くも日本に戻ってきた。モンゴル滞在期間はわずか2泊3日だった。

 同じ受賞式で、日馬富士よりもずっとランクが上で、日本の国民栄誉賞に当たる「労働英雄賞」を力士では初めて贈られた朝青龍は、夏場所で痛めたヒザや腰の治療と称して先月30日にさっさと帰国したまま。再来日は名古屋場所の番付発表が行われる今月29日の予定で、なんと1カ月もの長期里帰りだ。日馬富士はこの朝青龍を実の兄のように慕い、夏場所千秋楽、白鵬との優勝決定戦前にも「頭をつけて攻めろ」とアドバイスを受けているが、土俵外のケジメはしっかりつけているようだ。
 再来日した日馬富士は、「とても名誉ある賞をもらってうれしかった。これからも、この賞に負けないようにがんばらないと。明日から部屋の稽古でガンガンやる」と気持ちも新たに誓約。その言葉通り、その日のうちに堺市に移動し、翌14日には同じモンゴル出身の玉鷲らといきなり45番もの申し合いを行い、周囲をびっくりさせた。
 「この堺合宿は25日まで続く。その間、もっとけいこし、もっと体も大きくして、名古屋に乗り込みたい」と全身汗みずくの日馬富士。果たしてこの朝青龍との差がどう出るか。
 大関に昇進した初場所は8勝、春場所は10勝にとどまった。綱とりには時期尚早という声もある。だが、126キロと軽量の体をいっぱいに使い、闘志をみなぎらせる取り口に、ファンが寄せる期待は大きい。
 「横綱は誰にでもなれるものではない。一日一日を努力して、それがいい結果につながればいい」。胸のすくような活躍を期して、夏の名古屋へ挑む。

関連記事


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ