ど真ん中に写る異様な巨大な顔面…その大きな顔、大きな口、頭上ににょっきり伸びた突起物はまさに我々のイメージする「鬼」そのものである。
写真の下部分に左書きで書かれた説明書きには「八幡地獄の鬼」という記載がある。
「八幡地獄」とはかつて大分県別府市にあった温泉地のことと思われる。戦前は観光客などで大変にぎわっており、跡地には公園が作られているという。山口敏太郎事務所は去年(2012年)6月に別府温泉の「怪物館」に配置してあったとされる鬼の全身骨格をリアルライブにてご紹介した。
今回、山口敏太郎が手に入れた鬼の顔面写真は全身骨格の頭部とよく似ており複製品か恐らくは同じものと思われる。さて、この鬼の顔面であるが、隣に写っている女の子との対比からその大きさは1メートル近くあるだろうと思われる。
もし、この顔面が全身骨格のものだとしたらかつて別府温泉に存在していた鬼の全身はかなり巨大なものだったと思われる。
もっとも、前回の「鬼の全身骨格」同様、この鬼の顔面は妖怪のミイラを制作している「職人」たちの作と思われる。(全身が作られなかったのは予算の都合だろうか…?)
近年はこのような妖怪ミイラ職人の数も少なくなってしまったが、不思議なミイラを展示する「怪しげな博物館」「見世物小屋」などはまだまだ現役で営業しており、今後も「あっ」と驚くような新作妖怪ミイラが見られるかもしれない。
(写真は山口敏太郎事務所に保存されている『鬼の顔面の骨』)
(山口敏太郎事務所)