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世にも恐ろしい「鬼の骸骨」その正体は?

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画像はイメージです。

 まずは、この画像を見て頂きたい。

 後ろの骨組みに欠けられている人間の骨格らしき物体。この骸骨は、背後にある物から察するに、並の人間の倍はある。しかも頭蓋骨は妙に四角く、頭には2本の角らしき突起も見える。

 写真をそのまま受け取るならば、まさしく昔話や伝説に出てくる鬼そのものといえる。果たしてこの不気味な物体は何なのか?

 実はこの写真、大分は別府の温泉地にあった、その名も「怪物館」と言う名の建物に併設、客の目を引きつけていた“鬼の骸骨”なのである。

 怪物館には鬼の骸骨だけではなく、妖怪のミイラとされる奇妙な物が多数保管、展示されていたようだ。体育座りをした格好でおかっぱの髪型が見てとれる「河童のミイラ」や、人面牛身で予言を授け、僅か数日で死んでしまうとされた妖怪「件(くだん)のミイラ」、滅多に見られない「鵺(ぬえ)のミイラ」に「人魚のミイラ」も展示されていたようだ。このおぞましい展示物は、怖い物見たさの旅行客の注目を集めたようで、当時からこれら妖怪ミイラのスナップ写真を絵はがきにしたものが土産物として売られていたようだ。

 この怪物館の規模がかなり大きいため、都市伝説やオカルトを民俗学 的見地より研究している山口敏太郎氏は「妖怪のミイラを工芸品として作成し扱う職人がおり、この大規模な怪物館の妖怪ミイラコレクションも彼らの協力によって作られたものではないか」と推測している。勿論、見せ物としてリアルな妖怪の姿を求めた一般の人たちの膨らむ期待が、奇妙なミイラを一カ所に集めさせたとも言える。

 残念ながら、この怪物館は昭和38年頃に閉館。オーナーの死後、奥さんの証言によると各種の妖怪ミイラは焼却され現存はしていないとのこと。しかし同時に、鬼の骨だけは「何処かに残っている可能性がある」とも語っており、もしかしたらどこかの家や寺の珍しい宝として人知れず安置されており、鬼の骨は再び我々を待っているのかも知れない。

(画像:山口敏太郎事務所に所蔵されている鬼の骨の写真)
(山口敏太郎事務所)

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