2人は揃って蜷川幸雄氏の舞台で育ったキャリアを持ち、藤原は俳優としての吉田の魅力について、「プライベートは自由な方。でも、芝居に関しては攻撃的で激しい表現をする。この人に勝るエネルギーの芝居をできる人は、そういないんじゃないかって思います。日本を代表する役者といっても過言じゃありません」と大絶賛。「普通の俳優が表現すること、それをはるかに超えた表現をする。見ていたり共演する人を圧倒するようなお芝居をしてくれる。切り替わりも早くて、誰よりも遅く稽古場に入り、だれよりも早く後にする。限られた時間でやってしまうところが、ヨーロッパの俳優さんみたい」と持ち上げると、吉田も嬉しそうな表情。
吉田は「家族ぐるみで、よく一緒に食事に行ったりするんです」と藤原との関係を紹介。「藤原君は子供ができて、子煩悩で、家族を大事にしている。なかなかつるんで飲みに行くことも少なくなった。それが寂しい」とも。役者としては「藤原君はぴしっときめた格好をするより、着崩し方がうまくて、乱れた服を着させたら藤原君を超える俳優はいないと思っていた。でも、だんだん正装も似合うようになって、最近は天才と言われる藤原君が、スーツも着こなせるようになったんだなって思います」と藤原の成長ぶりを紹介。
蜷川氏からは様々な影響を受けたといい、吉田は「師匠というか、恩師の蜷川幸雄さんからは、たくさんのものをいただいて、たくさんのことを教えていただいた。表現は自由だっていうこととか、枠がない、誰でもいろんなものに対して表現の自由が開かれていて、また、開いていかなければいけないとか。自由でいいよと教えてくれたのが、蜷川さんでした」と感慨深げに回顧。
「D’URBAN」の広告キャラクター就任についても、吉田は「D’URBANはかつてアラン・ドロンがCMに出ていて、それがすごく目に焼き付いているんです。だから、スーツの会社としては憧れ。今、自分がそのD’URBANのCMをやらせてもらえるのは本当に光栄。僕でいいのかなって思う」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)