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ハッシーの中央競馬新馬セレクション(6/21函館・6/22阪神)

 先週ピックアップした2頭。東京デビューの注目馬・アヴニールマルシェは、タイミングがワンテンポずれて出遅れ気味のスタートを切るも、二の脚がしっかりしておりすぐに流れに乗る。道中は馬のリズムに任せたポジショニングで中団やや後方の位置取り。3コーナーからレースが動き始めると、流れに乗って徐々に仕掛け始める。4コーナーは大外を回りながら少しずつギアを上げて行き、直線に入るとグイグイと伸び、先に抜け出したロジチャリスと並ぶとさらにひと伸びし1着。良い脚を長く使った。この辺りは母父のフレンチデピュティの血が出たか。いずれにせよ2歳新馬戦とは思えないほどしっかりとした内容で、今後が楽しみな逸材。阪神デビューの注目馬・オメガタックスマンは、スタートこそ横並びに出たが、ダッシュが付かず押して中団へ。1200m戦ということもあり、ポジションを上げようと少し気合いを付けると若干かかってしまい3番手まで上がる。3、4コーナー中間から手が動き始め、先頭集団の中では一番手応えでは劣っていたが、追って味があるタイプでグイグイ伸びる。先頭にクビ差まで迫ったが、そこから交わし切れず2着。それでも追ってからの伸びは見どころあり。馬体はまだ緩く、それでいてこれだけ走れれば将来性十分。次走にも注目。

 今週の函館デビューの注目馬は、6月21日(土)第5R芝1200m牝馬限定戦に出走予定のモルジアナ。馬名の由来は「アラビアンナイトに登場する賢く勇気ある女性」。牝、栗毛、2012年3月31日生。美浦・木村哲也厩舎。父Dubawi、母サマーハ、母父Singspiel。生産は安平町・ノーザンファーム、馬主はシルク。愛馬会法人・シルクホースクラブの募集馬で総額2000万円。体高はあまりないが、その分筋肉量が豊富で、トモ、胸前、肩とまさに筋肉の塊。硬肉のピッチ走法である為、距離は持たないだろうが、馬体の造りは短距離馬のそれでマッチしている。パワーもあり、芝でもダートでもというタイプか。なお、鞍上には菱田裕二騎手を予定している。

 阪神デビューの注目馬は、6月22日(日)第5R芝1600m戦に出走予定のポルトドートウィユ。馬名の由来は「フランスにある駅名。ロンシャン競馬場へはこの駅から直通バスがでる」。牡、鹿毛、2012年3月19日生。栗東・高野友和厩舎。父ディープインパクト、母ポルトフィーノ、母父クロフネ。生産は安平町・ノーザンファーム、馬主はサンデーレーシング。愛馬会法人・サンデーサラブレッドクラブの募集馬で総額12000万円。祖母は97年年度代表馬に輝いた名牝エアグルーヴ。母は重賞未勝利ながら08年エリザベス女王杯で3番人気に押された逸材。母はクロフネ産駒らしく、筋肉が豊富なムチっとしたタイプであったが、本馬は一目見てディープインパクト産駒とわかるしなやかですらっとしたシルエットをしており、柔軟性があり可動域が広い。バネがあり可動域の広い筋肉から極上のキレを見せてくれるだろう。距離はもちろんクラシックディスタンスがベストのタイプで、鞍上には川田将雅騎手を予定している。

※出走予定競走には、馬の体調、抽選非当選により出走しない場合があります。

<プロフィール>
ハッシー
山梨県出身。北海道・浦河にある生産牧場での牧童経験を活かし、馬の適正を見極める。特技は寝わら上げ。本サイト毎週火曜掲載の「ハッシーの地方競馬セレクション」、土曜掲載の「ハッシーのロックオン〜狙ったレースは逃さない!〜」も担当している。

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