主人公はヒヨコをモチーフにした『ひよの山』で、東北から上京し関取に成長していくという設定で、子供たちに大相撲への親しみを持ってもらうのが狙いだという。絵のタッチの部分で最近のゆるキャラブームに便乗したのは明らかだが、浸透度はいまひとつのようだ。その理由について、関係筋は「キャラクターがどこか中途半端」と語る。
彦根城築城400年祭キャラクターの『ひこにゃん』のようなかわいらしさがあるわけでなく、平城遷都1300年祭公式キャラクターの『せんとくん』のようなキモかわいさがあるわけでもない。どっちつかずの微妙さは、逆に個性がないと映ってしまうようだ。さらに、前出の関係筋の話として、『ひよの山』はまだ着ぐるみ化されていないようで、メディアへの露出が少ないことも浸透しない理由の一つだと見られている。それこそ着ぐるみが土俵に上がって相撲を取れば、一気に人気に火がつきそうだが、厳格な相撲協会が許可するとは思えない。人気回復を狙い、キャラクターだけでなく、協会がもう少し規制をゆるくする必要がありそうだ。