ケーシー高峰さんは山形県出身。白衣姿で登場し、黒板に文字を書きながら進める「エロ医療漫談」で人気を博す。その芸は老若男女に愛され、『笑点』(日本テレビ系)を始め、多くの演芸番組や寄席、舞台などに出演し、笑いを取った。
また、2011年の東日本大震災以降は、福島県いわき市在住ということもあり、復興活動に積極的に参加。震災直後には炊き出しなどを行ったほか、警察の行方不明者の捜索にも協力するなどして、地域に貢献。何かと風評被害を受けがちな福島県民を勇気づけた。
人望と笑いの実力があったケーシー高峰さんの死を惜しむ声は多く、同じ東北出身のサンドウィッチマン・伊達みきおは「大好きな師匠でした」「お正月、舞台袖からケーシー師匠の漫談を見るのが楽しみでした」とブログに追悼文を掲載。
また、U字工事・福田薫も「優しく声をかけてくれました」「地方の寄席の帰りなどは新幹線でお酒とツマミを若手に振る舞ってくれました」と思い出を語る。そして、落語家の立川志らく師匠は、「昭和の漫談の爆笑王。談志がケーシー高峰の後は口座に上がれねえ、と言っていた。あまりにもウケすぎて落語をやれる空間ではなくなってしまうのだ」とツイート。
ネットユーザーからも「好きだった。残念」「毎回安定して笑わせてくれた。もう見られないと思うと寂しい」「1つの時代が終わった感じがする」などの声が上がった。
笑いに厳しいと言われた立川談志師匠やビートたけしが認めたケーシー高峰さんの漫談。追悼の意味を込め、ネタを振り返ってみたい。
「買い物依存症の人は、色んなものを買う。デパートから出てきた瞬間に胃がおかしくなって、風邪でもないのに痰がでる。こりゃ伊勢丹だな」
「肺炎の予防ってのはね、韓国あたりではね、何が何でもパクパクパク食って寝ることだって。これをパククネという」
「巨人が弱い理由は、1番肝心なとき監督にストレスが溜まって便所に行ってしまうこと。これを原下りという」
「昔は授乳が終わっても、張ってるおっぱいから母乳がポタポタポタポタ落ちてくる。歩きながらポタポタポタポタ。これをハリーポッターと呼ぶ」
数多くのネタで楽しませてくれたケーシー高峰さん。心から冥福を祈りたい。