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押尾容疑者119番通報しなかった“罪”

 東京・六本木の全裸女性変死事件に絡み、合成麻薬MDMAを使用したとして麻薬取締法違反容疑で逮捕された俳優押尾学容疑者(31)が「死亡した女性と一緒に錠剤を飲んだ後、女性が意識を失い、心臓マッサージをした」と供述していることが5日、警視庁への取材で判明した。同容疑者は事件当日、所属事務所のマネージャーを呼びつけて現場から逃走したことがはっきりしている。素人判断の心臓マッサージで蘇生をはかるより、119番通報が先決なのは常識。すぐに通報しなかった“罪”は大きい。

 救命救急などの医療分野に詳しいジャーナリストは「押尾容疑者は何よりまず119番(救急)通報すべきだった」と指摘する。
 「どのような心臓マッサージを施したのか分からないが、現場のマンション室内にAED(自動体外式除細動器)があったとは考えにくい。素人がやみくもにマッサージするよりも、119番通報していれば『意識はあるか』『呼吸はしているか』などと救命救急のプロによる状況確認が進み、素人がとるべき行動を教えてくれたはずだ」(同ジャーナリスト)
 結局、女性の命より自分の芸能人生命を優先したと取られても仕方のない判断だった。

 麻布署によると、押尾容疑者は「自分が1錠、女性が2錠飲んだところ、女性の様子が急変した」と話し、心臓マッサージでも女性が回復せず、所属事務所のマネージャーを呼んで、自分は立ち去ったという。押尾容疑者は「錠剤は女性に勧められた」とも話しており、供述内容を慎重に捜査している。
 東京地裁は5日、押尾容疑者の拘置を決定。期間は14日までの10日間。
 麻布署によると、東京都港区の六本木ヒルズのマンションの部屋で2日、飲食店従業員の女性(30)が死亡しているのが見つかり、一緒にいた押尾容疑者は、3日の尿検査で合成麻薬の陽性反応が出たため逮捕された。
 最近ではAEDの普及が進み、公共のスペースだけでなく、大きなビル・マンションに設置されているケースもある。東京消防庁ではAEDを含む心肺蘇生の講習を行っているほか、急な病気やケガをしたときに迷った際の相談窓口「救急相談センター」を24時間365日体制で開設している。

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