運命的なのは、その後。多田がピンで売れるかと思いきや、ブレイクしたのはまさかの「あたりまえ体操」。およそ5年、それぞれがソロで奮闘した結果、コンビ合作で好結果を出すというミラクルを起こした。
「あたりまえ体操」は子どもに絶大な人気があるため、2人は体操のお兄さんのように、温厚で柔和な人柄と思われがち。しかし、伊勢丹の紙袋のようなスーツがトレードマークの多田は、ちょっと厄介者だ。その素顔は、行動をともにする仲間芸人から漏れ伝わってくる。たとえば−−。
女性へのルールが厳しく、合コンで「からあげ、頼みすぎや!」とキレたことがある。また、イベントの仕事で、控室に弁当が用意されていなかったときも、キレた。
今は、ようやく全国的人気を得られたとあって、ちょっとスター気取り。地元・大阪のクラブで若い女性が騒ぎだすと、その群衆をニヤニヤと見つめるのが小さな楽しみだ。気を効かせた後輩芸人が「ナンパしてきましょうか?」と問うと、「ツイッターで書かれるのが怖い」、「コンプライアンスが…」と言い出す始末。
3年前に結婚して、現在は一児のパパ。妻は、12歳年下の一般女性で、元ファンだ。東京のルミネtheよしもとの舞台に立っていた最中、自分に向かって手を振っていた美人を見て、ひとめぼれ。スタッフを介して連絡先を伝え、交際がスタート、ゴールインした。
現在、妻が当時座っていた「B-20」の席は、愛のパワースポットシートとして、特別に装飾されている。この座席の存在は、ルミネのあたりまえ…なのだ。(伊藤由華)