大量生産できるのにも関わらず、「限定生産」という、ウソのコトバや、会話の中からスキを見つけ出して心理攻撃を行い、まんまと高額な絵画を買わせてしまう絵画商法である。こういった絵画は軽く100万円以上の価格をするものも多く、実際にその美術的価値は20分の1だったという実例も聞く。中にはゴミ同然だったというヒドい話もあるくらいだ。
東京、大阪、名古屋の大都市圏を始め、全国の街に今だにはびこる絵画商法に騙される人の共通点は『人を信じやすく、真面目すぎるタイプの男性』カモを見つけだす手法は、広告であったり、パーティや異業種交流会、キャッチセールス等、様々なやり方で釣り上げる。
初回からいきなり「売る」ことはしない。まずは、ターゲットのニーズ、弱点を探り、つけこむスキをリサーチする。友人が少なく、あまり会話が得意でない男性が、愛嬌にあふれたルックスが良い女性から話しかけられたらどうなるか? そう、ご想像の通りである。下心を持ったつもりが、商売のカモという、相手の下心にハマってしまうのである。
絵画商法のお店で働く人は、コミュニケーション能力が高く、化粧映えして派手目な女性も多い。その他のタイプとしては、自分に自信が無いまま入社して、会社の教育で洗脳されてしまった自己啓発が大好きタイプの女性だ。巻き込まれてしまうお客=カモの多くは一般的に『良い人』と言われるタイプ。真面目すぎるが故に相手の術中に陥ってしまうのだ。
防ぐ方法はただ1つ。
「いらない」とたった一言でいいのでハッキリと断ること。当たり前のことを当たり前に実行するだけで、被害に合わずに済む。決して「カモって良い人」になってはいけない。