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64歳男、ベビーカーの子供をすれ違いざまに殴り「邪魔だった」 【キレる高齢者事件簿】

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画像はイメージです

 出生率の低下が社会問題化している現代社会。子供は日本の未来を担う存在であり、少なくなることは国の弱体化にも繋がる。

 少子化担当大臣がいるにもかかわらず、一向に出生率が向上しない理由には様々なものがあるが、子を持つ親から聞こえてくるのが、「育てにくい社会」であるという声。公共交通機関で子供が泣き叫ぼうものなら、冷たい視線を浴び、中には暴力を受けることも。

 中でも「悪質」と言われたのが、2015年9月の事件。東京メトロ有楽町線の駅構内で、ベビーカーに乗っていた1歳の男児が64歳の子供に殴られた。当時、母親がベビーカーを押して歩いており、すれ違う際に男が子供を殴りつけたのだ。

 母親が悲鳴を上げると、離れた場所にいた父親が男を追いかけ、取り押さえる。通行人から110番通報が入り、男はまもなく警察に暴行容疑で逮捕された。男は取り調べに対し容疑を認めた上で、「ベビーカーが邪魔だったので殴った」と供述した。

 事件が報じられると、「最低」「卑劣」など怒りの声が相次ぐ。その一方で、同じ母親からは「殴られはしなかったが、似たようなハラスメントを受けたことがある」「邪魔扱いされることはしょっちゅうある」などと被害を訴える声も上がった。

 なお、この事件については、Twitterで父親と思われるユーザーが被害状況をツイートしており、それによると男は拘束された際、父親が近くにいたことに動揺していたという。当該ユーザーは「邪魔だったというより、ウサを晴らそうと弱者を狙ったのではないか」と怒りを見せていた。

 ベビーカーへの暴力については、2019年4月にも私立大学生の男がベビーカーを押す母親を後ろから蹴り、暴行容疑で逮捕された事件が発生。しかも、男は「留年でむしゃくしゃしていた」と話し、多くの人の怒りを買った。

 公共交通機関の「ベビーカー」については賛否両論ある。「邪魔」と声を上げるネットユーザーもいることは事実だが、子供は将来を担う存在であり、国にとって宝である。許容するような社会であってほしい。

文 櫻井哲夫

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