優勝の裏には、蛯名騎手の冷静沈着な読みがあった。「1600mに延びてペースが落ち着いたので、もまれないように流れに乗り、早めにスパートした」その作戦は見事に奏功。大外から強襲してきたシャランジュを1馬身半抑えてタイトルをもぎ取った。
「牝馬だし、(牡馬相手には)きついと思った」と戦前まで封印していた胸の内を吐露。しかし、レースは「牝馬とは思えない勝負根性」で逆境をはね返して見せた。
将来性について聞かれると、「気性が素直なので1600mまではこなせると思っていたが、これ以上延びるとどうかな。でも、レースに行くと一生懸命走るので(距離に)対応してほしい」と胸を膨らませていた。
この後はひと息入れられ、「阪神JF」(JpnI 阪神芝1600m 12月2日)で最優秀2歳牝馬の座を目指す。