敵地、札幌ドームに乗り込んで日本ハムとの開幕3連戦に臨むオリックスの開幕一軍登録選手は次の通り。
【投手】
山崎福也、山岡泰輔、吉田一将、増井浩俊、近藤大亮、東明大貴、比嘉幹貴、齋藤綱記、澤田圭祐、榊原翼、岩本輝
【捕手】
伏見寅威、若月健矢、山崎勝己
【内野手】
安達了一、福田周平、大城滉二、マレーロ、メネセス、鈴木昴平、頓宮裕真
【外野手】
西浦颯大、後藤駿太、吉田正尚、小田裕也、T-岡田、佐野皓大
オリックスは札幌での試合に備えて29人のうち27人を登録。開幕投手の山岡、2戦目登板予定の東明、3戦目登板予定の榊原もメンバーに入った。4月2日からのソフトバンクとの3連戦(京セラドーム大阪)で先発予定のアルバース、山本由伸、松葉貴大は一軍に帯同するが、先発当日までは登録しない予定。よって1選手のみどこかのタイミングで、入れ替わりでファームに降格することになる。
注目選手は左腕の齋藤、野手ではスタメン起用が濃厚なルーキーの頓宮、そして高卒2年目の西浦に期待が高まるところだが、ここでは昨年、投手から野手に転向した高卒5年目の佐野を取り上げたい。
「走ることに関しては自信がついてきました。いいアピールができたと思います」
今年のキャンプでは一軍に呼ばれ、西村徳文監督から“足のスペシャリスト”として期待をされた佐野は、キャンプ中から失敗を恐れずにとにかく走った。キャンプではアウトになることも多かったが、オープン戦では10回中、7回の盗塁を決めている。それだけではない。足を生かすためスイッチヒッターに転向したのだが、打撃の方でも打率.385(13-5)、出塁率は.467を記録。オープン戦は14試合に出場している。
「チームで一番の盗塁数になりたいんです。そのためには1年間一軍にいなきゃダメですね」
2014年に大分高から投手としてドラフト3位で入団したが、野手に転向した昨年はファームで72試合に出場した。今年はチームも若く生まれ変わり、佐野にとっては大きなチャンスが訪れた。佐野が一塁にいれば、高い確率で得点圏に塁を進めることができるだろう。相手チームにとって嫌な存在になってもらいたい。チームスローガンであるアグレッシブさを最も表現できる可能性を秘めている佐野。今年は飛躍の年になることに期待したい。
取材・文 / どら増田
写真 / 垪和さえ