若大将がらつ腕を振るう。
原監督は、10月28日に日本プロ野球組織(NPB)の加藤良三コミッショナーからの監督就任要請を受諾。この日、正式に決定した。またコーチには山田久志・投手コーチ、高代延博・内野守備走塁コーチら6人が発表され、第1回大会より1人多い布陣で臨むことになった。
指揮官は「日本代表というのは我々にとって憧れであり、誇りです。日本の野球道にはどこかに武士道が入っている。日本の野球らしく戦いたい」と抱負を述べ、「目標は世界一。ひとりひとりが同じ目標に向かって前進していきたい」と誓った。
組閣も決定し、いよいよ始動するサムライジャパン。気になる代表候補については、事前に行われたスタッフ会議で48人をリストアップ。その中にはイチロー(マリナーズ)や松坂大輔(レッドソックス)など現役メジャーリーガーも名を連ね、連覇に向け準備は着々と整いつつある。
だが、その一方で早くも日本代表の生き残りを懸けたサバイバルレースが幕を開けた。
原監督は人選について「世界中に散らばっている野球人、その全員から最強軍団を選ぶという観点です。当然、その中にはメジャーリーガーもいます。NPBの選手もいます。割合がどうとかいう、そういう意識はありません」とキッパリ。メジャーリーガーさえも振るいにかける考えを強調した。
「世代交代ということで、コミッショナーから私が要請されたというのもあります。当然(選手も含め)チームも若返る。(日本には)スピード、パワー、テクニックと非常に素晴らしいもの持っている選手が多い。本当に世界で通用する選手たちが出てきている」とし、実力主義で代表選手を選ぶ方針を打ち出した。
最終選考28人の内訳は投手13人、捕手3人、野手12人を予定している。原監督の改革は、日本人メジャーリーガーにどんな新風を吹き込むのか。