大相撲
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スポーツ 2023年01月29日 11時00分
大相撲1月場所、観客の問題行動が続出した背景は 先場所までに比べ急増、声出し緩和以外の原因も?
1月8〜22日にかけて行われた大相撲1月場所。大関・貴景勝が「12勝3敗」をマークし2020年11月場所以来、自身3度目となる優勝を果たした。 今場所は2022年11月場所で正代が大関陥落、御嶽海が大関特例復帰に失敗したことで125年ぶりに1横綱1大関となった上、横綱・照ノ富士の休場により0横綱1大関に。その1大関だった貴景勝が番付最上位としての地力を見せた場所となったが、熱戦続く傍らでは観客の問題行動も目立った。 5日目の貴景勝対平幕・玉鷲戦では、行司が軍配を返し、両力士が腰を下ろした後も客席の一部ファンが「貴景勝!」と大声で名前を叫び、怒鳴り声のようなヤジを飛ばすなど静かにならず。両力士はヤジで集中を乱されたのか、立ち合い呼吸が合わず3度不成立に。4度目でようやく成立し貴景勝が勝利した後にも指笛の音が鳴り響いていた。 >>大相撲、貴景勝戦中の一部観客に「マナー悪すぎ」ヤジ連発で怒りの声 取組も3度ストップ、原因はルール緩和?<< また、11日目の平幕・宇良対平幕・輝戦でも、腰を下ろした両力士がほぼ同時に右手を地面についた瞬間に突然「オラ宇良! 頑張れ!」という大声のヤジが上がり、これにつられたのか輝がつっかけてしまい立ち合い不成立に。すぐに土俵下の勝負審判へ頭を下げた輝は同じ失敗はできないと固くなったのか、2度目の立ち合いは左足をあまり踏み出さず、その場で胸を出すように立って宇良の当たりを受け止める中途半端な形となっていた。 今場所はこれ以外にも10日目の平幕・遠藤対平幕・宝富士戦で取組開始まで声援・ヤジが止まらなかったり、千秋楽の平幕・御嶽海対宝富士戦で御嶽海が勝利した直後に指笛が鳴ったりといった事例があった。立ち合い中の声援やヤジは力士の集中力を乱すとかねて問題視されている上、指笛については観戦契約約款(2012年1月26日制定、同年5月1日施行)で禁じられている「相撲場内外でみだりに気勢を上げ騒音を出す行為」にも該当するが、マナーやルールに違反した観客は少なからず目についた。 「今場所、問題視された観客の問題行動ですが、コロナ禍以前の2019年までに比べると特段多かったわけではありません。ただ翌2020年以降と比較するとかなり目立った印象です。相撲協会はコロナ禍を理由に2020年から禁止していた声出し応援を、今場所からマスク着用の上ならOKと一部緩和。これもあり今場所は取組前の仕切りで多くの声援が上がっていましたが、場内のにぎやかな雰囲気に気分が高揚しはめを外してしまった観客も少なくなかったということなのでは。また、3年ほど静かな本場所が続いていた分、ヤジ・指笛は力士や視聴者にとって以前よりうるさく聞こえた面もあったようです」(相撲ライター) 協会は今場所から声出しと共に、それまでは1人1本程度としていた飲酒も本数制限を撤廃するなど緩和しているが、これもヤジの頻発に影響したのではという見方もある。競技は違うが、プロ野球・阪神の青柳晃洋は2023年1月15日放送の『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系)に出演した際、本拠地・甲子園でのヤジについて「コロナになってお酒とかが販売できなくなって(たけど)、最近お酒出てきてからちょっと増え始めましたねヤジは。飲むとやっぱり言っちゃうらしくて」とアルコールの有無に左右されている面があると指摘している。相撲でも同様の現象が起こっているとしても不思議ではないだろう。 土俵上の力士に声援を送るのは現地観戦の醍醐味の一つではあるが、興奮のあまり取組に水を差すことがないよう、ファンには節度を持った行動が求められているといえそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2023年01月28日 11時00分
大相撲、初勝ち越し・三賞かかる力士が思わず反則! 阿武咲以上の大ダメージ? 取組中の負傷が招いた1月場所千秋楽の悲劇
22日に行われた大相撲1月場所千秋楽。平幕・阿武咲が痛恨の反則負けを喫したことが話題となった。 この日関脇・豊昇龍と対戦した阿武咲ははたき込みで相手を地面にはわせるも、はたき込みの際に豊昇龍のまげを左手でつかんでいたとして反則負けに。勝てばキャリア最多タイの11勝、自身4度目の敢闘賞(賞金200万円)受賞だった阿武咲は、取組後に花道で「うわぁ~」と声を上げるなど落胆した様子を見せた。 >>大相撲、阿武咲の反則判定に「200万円がパー」の声 本人も首かしげ花道でも「うわー」、豊昇龍戦後の落胆ぶりが話題<< 本場所ではまげをつかんだことによる反則負け自体は毎場所少なからずあるが、それによって三賞を逃す事例は極めて珍しい。しかし、1月場所では今から9年前の2014年にも、千秋楽に反則負けを喫した力士が三賞を逃したケースがある。 反則負けが発生したのは、平幕・里山(元幕内・現千賀ノ浦親方)対平幕・高安戦。高安は前日までに「8勝6敗」と勝ち越しが決定済み。一方、「7勝7敗」の里山はこの一番に自身初となる幕内での勝ち越しと、こちらも自身初の技能賞受賞がかかっていた。 迎えた一番。里山は立ち合い高安に上体を起こされたところにはたきを食らうも、頭を高安の体につけてこらえる。その後も激しい突っ張りを受けたり、右腕を極められた状態で押されたりと、かなりの圧力を受けたがこれも何とかしのぎきった。 その後取組は土俵中央でしばらく膠着状態となったが、里山は一瞬の隙をつき高安の右腕をたぐって体勢を揺さぶると、高安の頭に右手を置きながら懸命な押しを見せる。高安は里山が踏み込んでいた左足を右足で払おうとしたが不発に終わり、尻もちをつくように土俵に崩れ落ちた。 2分以上に及んだ熱戦を制した里山だったが、土俵下の勝負審判はすぐに物言いをつけ協議に入る。こちらも2分以上を要した協議の結果、審判団は里山が高安を押し倒した際、右手で高安のまげをつかんでいたとして反則負けに。場内説明を聞いた観客からは大きなどよめきが起こった。 まさかの形で初の勝ち越し、技能賞を逃した里山だが、取組後の報道では「日頃の行いが悪いから」、「また来場所頑張ります」と自虐を交えつつ前を向いたことが報じられた。しかし里山はこれ以降、三賞はおろか幕内での勝ち越しもないまま、幕下まで落ちていた2018年11月場所限りで現役を引退。高安戦の反則負けは、結果的にキャリアに大きな影を落とす形となった。 阿武咲以上に失うものが多かった里山の反則負けだが、本人は相撲協会公式YouTubeチャンネルが2019年7月16日に投稿した動画の中で当時の心境や裏話を明かしている。動画によると、里山は勝ったら技能賞ということは取組前から知っており気合いを入れて高安戦に臨んだといい、協議の際は「神様お願いします」と判定が変わらないことを強く願っていたという。 また、里山は高安に右腕を極められた際に右肘を痛め、「ブチブチブチ」という音も聞こえたと説明。その上で「(右腕を)下げているのも痛くて。それで高安関の頭に乗せて『この後どうしよう。どうやって決めようかな』と思ってる時に高安関が足を払ってきて。それで思わずグッと握ってしまった」とまげをつかんでしまった理由を明かしている。 「相撲ではまげを含めた頭髪に触れる行為は禁じられてはいませんが、つかんだり引っ張ったりする行為は故意・偶然にかかわらず禁じ手で反則負けになると定められています。よくあるのは引きやはたきを狙った際、自身の指と相手の頭髪が絡まり引っ張ってしまう形での反則ですが、負傷した手をやむを得ず相手の頭に置いたことが反則につながってしまったケースはかなり珍しいと言えます」(相撲ライター) 今回の阿武咲は「(まげに手が)入った感覚はありました。抜かなきゃと思ったけど抜けなくて…はたきにいった自分がダメでした。攻めきれなかった自分が悪いです」と押し込む中で引きを選択したことがミスだったと猛省したことが伝えられている。取組中のアクシデントによる不可抗力のような面もあった里山に比べると改善の余地は大いにあると思わるが、悔しさ・反省をバネに来場所三賞を獲得することはできるのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2023年01月25日 15時45分
貴景勝の綱取り、消極的な審判部長に「鼻で笑う」貴闘力氏が呆れ ファンからも不満相次ぐ「不公平じゃないか」
元大相撲力士の貴闘力氏(元関脇)が24日、自身の公式YouTubeチャンネルに動画を投稿。相撲協会・佐渡ヶ嶽審判部長(元関脇・琴ノ若)に苦言を呈し話題となっている。 今回の動画で貴闘力氏は1月場所を「12勝3敗」で制した大関・貴景勝や、自身の息子で「4勝11敗」と振るわなかった平幕・王鵬の現状や今後などを語った。その中で、貴闘力氏は佐渡ヶ嶽審判部長が貴景勝の来場所綱とりに慎重な姿勢を見せていることを問題視した。 >>大相撲、貴景勝が口・鼻から大流血!「顔面ばかり狙ってないか」対戦相手の頭突き・張り手連発が物議<< 横綱審議委員会の内規では横綱昇進について「大関で2場所連続優勝もしくは、それに準ずる成績を挙げた者」と定められており、これにのっとるのであれば貴景勝は次の3月場所が綱とりの場所となる。だが、佐渡ヶ嶽審判部長は「まだそこは私たちは何とも言えない。(12勝という)星もある。相撲内容も」と、来場所が綱とりの場所になるのか明言しなかったことが伝えられている。 勝利数、相撲内容が不満なのか慎重な姿勢を見せている佐渡ヶ嶽審判部長だが、貴闘力氏は「俺からしたら鼻で笑ってしまう。優勝したんだから、次(の横綱候補も)いないんだから」とコメント。1月場所優勝で内規に該当している上、他の昇進候補も見当たらない現状でなぜ貴景勝の綱とりを渋っているのかと苦言を呈した。 貴闘力氏は続けて、「今の現状で一番強い奴は誰だっていうことで横綱を作るわけだから。(時期によって)強い、弱いというレベルはあるけど、そんなことはもうこの際だよね」と主張。今場所は125年ぶりの1横綱1大関、さらに横綱・照ノ富士の休場により0横綱1大関と幕内最上位はほぼ壊滅状態だったが、その中で唯一の大関としてきっちり賜杯を手にしたことは評価されるべきではないかと語った。 貴闘力氏の発言を受け、ネット上には「審判部側がなんで綱とりに消極的なのかは自分も疑問」、「優勝したのに勝利数が、内容がなんて注文つけるのは要求が高すぎないか」、「横綱が複数いるならわかるが1人しかいなくて、その1人も満身創痍なのに渋る理由が分からん」「確かに今はレベルが低いかもしれんが、それで優勝や綱とりがないがしろにされるのは不公平じゃないか」と同調する声が寄せられた。 貴景勝の来場所綱とりについては、横綱審議委員会・高村正彦委員長も24日の定例会合後会見で「そういう話は全くなかった。結果を見てからの話でしょう」と特に明言しなかったことが伝えられている。審判部や横審は貴景勝の1月場所の内容、またコンディション面(両膝に古傷、1月場所では首を負傷)を不安視しているものとみられるが、今後の展開は果たしてどうなるだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について貴闘力氏の公式YouTubeチャンネルよりhttps://www.youtube.com/@takatorikibeya
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スポーツ 2023年01月24日 15時30分
横綱審議委員会、貴景勝の綱とりに慎重?「やけに厳しくないか」会合後コメントが物議、今場所優勝も消極的なワケは
大相撲・横綱審議委員会が28日に定例会合を開催し、終了後に高村正彦委員長が会見を実施。大関・貴景勝の綱とりへの見解を示したが、物議を醸している。 報道によると、高村委員長は会見の中で、1月場所(8~22日)を「12勝3敗」で制した貴景勝について「ハイレベルの優勝というわけにはいかなかったけれども、大変な重圧の中で、その重圧を感謝と喜びに変えてしっかり相撲を取ってもらって、大関の責任をしっかり果たしてもらった」と評価。ただ、次の3月場所が綱とりの場所になるのか、具体的に求められる成績はあるのかについては「そういう話は全くなかった。結果を見てからの話でしょう」と特に明言しなかったという。 横審の内規では横綱昇進について「大関で2場所連続優勝もしくは、それに準ずる成績を挙げた者」と定められており、これにのっとるなら貴景勝は次の3月場所が綱とりの場所となる。また、高村委員長は2022年11月場所後の会合後会見で、同場所優勝同点(12勝3敗)だった貴景勝は内規に該当すると協会側に確認をとったとした上で、「相当の成績で優勝ということになれば(相撲協会から)諮問もありうるべし、という話だった」と全勝優勝など圧倒的な結果を残せば昇進の可能性があると説明していた。 >>大相撲、貴景勝が口・鼻から大流血!「顔面ばかり狙ってないか」対戦相手の頭突き・張り手連発が物議<< 今回貴景勝の綱とりに関して明言がなかったことを受け、ネット上には「え? 今場所優勝だから来場所は綱とりって認識だったけど違うの?」、「11月場所とは違ってちゃんと優勝してるのになんで言葉を濁してるのか」、「貴景勝にやけに厳しくないか、内規は十分満たしてると思うんだが」、「結果は優勝だけど、内容的には納得いってない部分もあるんだろうか」、「変にプレッシャーかけないように気を遣ってる可能性もあるのか?」といった疑問の声が相次いだ。 「貴景勝は1月場所までの直近6場所を全て勝ち越し、4場所連続で2ケタクリアと安定した成績を残していますが、一般的にハイレベルな成績とされる14勝以上をマークした経験はこれまでありません。1月場所も千秋楽で平幕・琴勝峰との相星決戦を制し何とか賜杯を手にした形ですが、横審側としては優勝こそしたものの、他を圧倒するような数字を残せていない点が引っかかっているのでは。また、貴景勝は1月場所11日目の平幕・琴ノ若戦で首を痛めたことが伝えられており、その他にも両膝に古傷を抱えてもいますので、へたに綱とりのハードルを設けると今後の調整に悪影響が及ぶと考えた可能性もあります」(相撲ライター) 貴景勝は23日に臨んだ優勝一夜明け会見で、大阪開催の3月場所へ向け「十両に上がることを決めたのも、大関を決めたのも大阪。今回もいい経験をさせてもらえるように、しっかり頑張っていきたい」と意気込んだことが伝えられている。綱とりの機運を自ら高めるような数字を残すことはできるのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2023年01月23日 20時30分
大相撲、千代の国の執拗な攻めで相手が流血!「ぶっ壊すつもりか」顔面張り手・突っ張り連発に批判、前日故障の影響指摘も
22日に行われた大相撲1月場所千秋楽。今場所5敗目を喫した十両・千代の国が顔面張り手・突っ張りを連発し物議を醸している。 前日まで「10勝4敗」の千代の国はこの日、「8勝6敗」の十両・武将山と対戦。千代の国は立ち合い武将山の顔面を左手で張りながらぶつかると、右ののど輪で上体を起こし土俵際へ追い込む。武将山は俵に左足をかけながら何とか押し返すも、千代の国はこの後も下から突き上げるような突っ張りを顔面へ5回以上食らわせ武将山をのけぞらせた。 しかし、武将山は一瞬の隙をついて千代の国の左腕をたぐり体勢をぐらつかせると、右腕で千代の国を抱え込みながら懐に入り、そのまま最後まで攻め切り土俵外へ押し出し。ただ、顔面を攻められた影響で口からは流血しており、千代の国の左胸にも返り血がついていた。 >>大相撲、碧山が“右フック”で王鵬をKO!「下手したら骨折もの」執拗な顔面張り手・突っ張りに批判<< 顔面張り手・突っ張りを連発した千代の国に対し、ネット上には「今日の千代の国の相撲はどう考えてもやり過ぎだろ」、「反則犯してるわけじゃないけど、さすがに見苦しい感じは否めないな」、「初っ端からずっと顔面狙ってて怖かった、相手のことぶっ壊すつもりかよ」、「千代の国は気迫が持ち味だけど、武将山への攻めはちょっと行き過ぎてたのでは」といった批判が上がった。 乱暴な取り口とひんしゅくを買っている千代の国だが、一部からは「昨日の負傷の影響があったのでは」といった指摘も上がっている。千代の国は前日の十両・朝乃山戦に寄り倒しで敗れたが、あおむけに倒れた直後に右膝を上に上げ下げしたり、立ち上がった後も右足を引きずったりと痛めたような様子を見せていた。 それでも千代の国は休場せずに千秋楽の土俵に上がったが、右足の状態を考えると寄りは選択できず、距離をとっての突き押しに活路を見いだす他なかった可能性は考えられる。ただ、それを差し引いても、武将山が流血するほどの攻めは過剰だったのではと感じたファンも少なからずいたようだ。 東十両7枚目の千代の国は千秋楽で勝って11勝なら来場所返り入幕の目もあったが、10勝止まりだったことで十両上位までの上昇にとどまることが濃厚。一方、西十両筆頭で9勝をマークした武将山は来場所の新入幕が確実な状況となっている。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2023年01月23日 19時30分
大相撲、御嶽海戦の一部客に「違反行為だ」取組後の指笛に批判 観戦ルール厳格化を求める声も
22日に行われた大相撲1月場所千秋楽。平幕・御嶽海の取組直後に指笛が響き物議を醸している。 前日まで「6勝8敗」の御嶽海はこの日、「8勝6敗」の平幕・宝富士と対戦。立ち合い互角にぶつかり合うと、左下手を差そうとしてきた宝富士に右のおっつけで応戦。その後、宝富士が後方に引いたところに乗じて前に出て土俵外へ押し出した。 御嶽海が押し出しで勝利した直後、場内からは御嶽海に対する拍手が起こったが、ほぼ同時に一部客が吹いたと思われる指笛の音が鳴り響く。ただ、御嶽海は特に顔色を変えないまま、取組後の一礼を終え土俵を降りた。 >>大相撲・遠藤戦、ヤジ連発で取組狂った?「立ち合い前に騒ぐな」一部客の行動に批判、ルール緩和の弊害か<< 取組直後に響いた指笛に対し、ネット上には「協会が変に騒音出すなって決めてるのに何違反行為してるんだ」、「誰がやったのか知らんがつまみ出せよ、絶対自分が目立ちたかっただけだろ」、「大熱戦ならまだしも、特に盛り上がる要素なかったのに指笛吹くのは理解できない」、「この手の違反行為は昔から問題になってるがいつになったら改善されるのか」、「今場所は今日に限らず客のマナー違反が目に余るわ」といった批判の声が相次いだ。 相撲協会は観戦契約約款(2012年1月26日制定、同年5月1日施行)の中で、「相撲場内外でみだりに気勢を上げ騒音を出す行為」を禁止行為と定めている。御嶽海戦後に響いた指笛はこのルールに抵触する問題行為だと憤っているファンは少なくないようだ。 「本場所では協会側がルールを設けているにもかかわらず、優勝を左右する一番や下位力士による番狂わせが起こった取組後、興奮を抑えられないのか指笛を吹いてしまう観客が少なからずいることが以前から問題視されています。ただ、今回の一番は御嶽海が負け越し、宝富士は勝ち越しが既に決定しており、取組も激しい攻防が展開される熱戦という内容でもありませんでしたので、より場違いな行為だと指笛に不快感を抱いたファンも散見されます」(相撲ライター) 協会がマスク着用の上なら声出しOKとルールを緩和した中で行われた今場所は今回の指笛だけでなく、立ち合い直前の声援・ヤジも頻発するなど一部客のマナー違反が目立つ場所だった。このこともあってか、一部からは「次の3月場所は声出し禁止に戻した方がいい」という意見も上がっている。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2023年01月23日 15時30分
大相撲、阿武咲の反則判定に「200万円がパー」の声 本人も首かしげ花道でも「うわー」、豊昇龍戦後の落胆ぶりが話題
22日に行われた大相撲1月場所千秋楽。今場所5敗目を喫した平幕・阿武咲の取組後の表情が話題となっている。 前日まで「10勝4敗」の阿武咲はこの日、「7勝7敗」の関脇・豊昇龍と対戦。立ち合い頭から低く当たり豊昇龍を土俵際へ押し込んだ後、後方へ一気に引いて地面にはわせる。行司は阿武咲に軍配を上げたが、土俵下の勝負審判はすぐに物言いをつけ協議に入った。 >>大相撲、豊昇龍の立ち合いに「見苦しいことするな」と批判 舞の海氏も「これはいけません」 相手に全く呼吸合わせず物議<< NHK中継では協議の間に取組のスロー映像が流れたが、映像には阿武咲が引きながらはたき込みを繰り出す際、豊昇龍のまげを左手でつかんだような様子が映っていた。審判部も協議の結果、阿武咲は豊昇龍のまげをつかんでいたと判定し反則負けとした。 佐渡ヶ嶽審判長(元関脇・琴ノ若)が協議の結果を場内に説明した直後、土俵下で判定を待っていた阿武咲は右目をつぶりながら右に一度首をかしげるなどガックリとしたような表情を浮かべる。また、取組後の一礼を終え花道を下がった後、花道担当アナウンサーは「花道の奥のモニターでスローを見終わった後に『うわぁ~』という声が出まして」と阿武咲は花道でも落胆をにじませていたことを報告した。 反則負けに意気消沈していた阿武咲に対し、ネット上では「いやー、今日の阿武咲はめちゃくちゃもったいなかった」、「リプレー見ても結構ガッツリ掴んでしまってたな」、「こんな形で星を取り損ねるとは…内容的には終始優勢だったのに」、「取組後にあからさまにやってしまったって顔してたな」、「これで敢闘賞、200万円がパーになったのも本人としてはキツいだろうな」といった同情の声が寄せられた。 「今場所の阿武咲は平幕ながら14日目まで優勝争いに絡むなど奮闘。相撲協会も土俵を盛り上げた点を評価し、22日に開いた三賞選考委員会で、豊昇龍戦に勝てば敢闘賞(賞金200万円)に選出することを決定していました。このことは阿武咲本人も取組前から認識していたといいますが、反則負けというまさかの形で受賞を逃したことで相当な悔しさを感じ、それが取組後や花道での言動に出ていたとしても不思議ではないのでは」(相撲ライター) 取組後の報道では、阿武咲は「しょうがない。攻め切れなかった自分が悪い」、「それも含めていい経験。また次に生かせる」と反省しつつも前を向いたと伝えられている。キャリア最多タイの幕内での11勝、自身4度目の敢闘賞受賞を逃した悔しさを来場所に活かすことはできるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2023年01月22日 11時00分
叔父・朝青龍氏も「恥ずかしい」関脇・豊昇龍、逃げ腰相撲続けるのは心身両面に原因? キャリアへの悪影響指摘も
15日に行われた大相撲1月場所8日目。関脇・豊昇龍が“注文相撲”を見せ批判が集まった。 豊昇龍は平幕・佐田の海戦で立ち合い直後に右に変化すると、前のめりになった佐田の海を右上手で土俵下まで送り倒し勝利。格下相手の奇襲に、ネット上には姑息な取り口などと批判が相次いだ。 >>大相撲、関脇・豊昇龍に「姑息過ぎて失望」の声 格下相手に1秒で勝利、逃げ腰の相撲に批判相次ぐ<< 豊昇龍は2018年1月場所で初土俵を踏むと、2019年11月場所で新十両、2020年9月場所で新入幕、2022年9月場所で新関脇と順調に出世。次代の大関候補の一人と期待されているが、その一方で今回のように立ち合いでしばしば変化を選択することがかねて問題視されている。 2022年9月場所千秋楽の平幕・遠藤戦では、7勝力士同士の“相星決戦”にふさわしい熱戦を多くのファンが期待する中、立ち合いで右に変化。そこから右上手をつかんで遠藤を揺さぶり最後は土俵下へ押し倒したが、場内からは「あ~」というため息が上がった。 また、豊昇龍の叔父として知られる朝青龍氏(元横綱)がこの取組後に自身の公式Twitterに投稿し、「こんな取り口いいのか? 勝負から逃げる バカやろ」、「若いのに 恥ずかしい」などと豊昇龍を酷評したことも話題となった。 豊昇龍は優勝25回(歴代4位)、年6場所完全制覇(2005/史上唯一)など数々の記録を残した朝青龍氏のことをこの上なく尊敬していることが入門当時から頻繁に伝えられている。その叔父から問題視されても変化癖は治っていない状況だが、体重の問題が影響しているのではという見方はある。 豊昇龍は入門当時の体重が107キロだったが、2023年1月場所現在は146キロと約40キロ増量。それでも、今場所の幕内力士全42名の中では32位タイと小柄な部類に入っている。体重が軽い分、大型力士との対戦では立ち合いで当たり負けするリスクも高いが、このリスクを軽減するために状況に応じて立ち合い変化を仕掛けているとしても不思議ではないだろう。 また、立ち合い変化は決まれば簡単に相手のまわしを側面・背面からつかむことも可能だが、このメリットを当てにし過ぎているという可能性もある。実際、相撲協会・八角理事長も2021年5月場所7日目の大関・貴景勝戦で変化しながら敗れた取組後、「上手を取って安易に勝てばいいという気持ちではなく、(体が)小さくても当たって前まわしを取って、必死に頑張る姿をお客さんに見せてほしかった」と簡単に勝ちにいこうとしていないかと苦言を呈したことが伝えられている。 一部ファンからは「こんな相撲続けてたら大関、横綱昇進のハードルが厳しくなるぞ」と指摘されてもいる豊昇龍。注文相撲に頼っていると立ち合い強くぶつかるという相撲の基本や当たり負けしない体づくりがおろそかになったり、大関・横綱昇進に値する成績を出しても内容面が伴っていないとして昇進が見送られたりといった問題に見舞われかねないが、“悪癖”を改善することは果たしてできるのだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について朝青龍氏の公式Twitterよりhttps://twitter.com/Asashoryu
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スポーツ 2023年01月21日 11時00分
大相撲、血まみれの力士に行司が「動くな動くな!」 取組中断を招いた大アクシデント、出血量に解説も驚愕
15日に行われた大相撲1月場所8日目。大関・貴景勝が取組中に流血し心配の声が集まった。 貴景勝はこの日平幕・錦富士戦に勝利したが、取組中に相手から顔面への頭突きを2度食らい口・鼻から流血。故障・休場などには至らなかったものの、錦富士の右肩に返り血がつくほどの出血量だったため、取組終了直後はネット上に心配の声が多数寄せられた。 >>大相撲、貴景勝が口・鼻から大流血!「顔面ばかり狙ってないか」対戦相手の頭突き・張り手連発が物議<< 相撲は大男同士が頭からぶつかり合うという競技の特性上、取組中の力士が口・鼻・額などから流血するケースは少なくない。ほとんどはそのまま取組が続行されるが、過去には出血量が多すぎるあまりに取組が一時中断したケースもある。 2022年7月場所10日目の十両・大翔鵬対十両・天空海戦。大翔鵬は前日までに「2勝7敗」、天空海も「3勝6敗」とお互い苦戦中だったが、この日は共に立ち合い勢いよく頭からぶつかるなど気合十分。その後も土俵の中央で互角の攻防を演じていた中、行司が突然「動くな! 動くな動くな!」と大声を出しながら両力士の背中に手を置き取組をストップさせた。 行司はこの後土俵下の呼び出しから紙を受け取ると、大翔鵬の鼻の穴に詰める。実は大翔鵬は最初の立ち合いで、天空海の当たりが顔面に直撃したことで鼻から出血。大翔鵬の上半身や西の仕切り線が赤く染まるほど大量の血がしたたり落ちていた。 大翔鵬の鼻に紙が詰められた後、行司は土俵に上がってきた呼び出しと2人がかりで大翔鵬の体についた血を紙でふき取る。その後に両力士の体勢を確認した上で取組を再開させたが、再開後は大翔鵬の胸に頭をつけた天空海が一気に土俵外へ寄り切り勝利した。 取組後の大翔鵬はしっかりとした足取りで花道を下がったが、口・鼻回りや胸には依然として大量の血がついていた。また、直後にはNHK中継の花道担当アナウンサーが「喋るのもつらいような状況で、上を向いて風呂(場)の方に入っていきました」と、引き上げた後も出血は止まっていない様子だと伝えた。 大翔鵬戦が終わった後、土俵上では複数名の呼び出しが血と土が混ざり赤黒くなっていた西の仕切り線付近に塩をまいて足やほうきでならした後、その上に新しい砂を入れてさらにほうきで整えるなど急遽整備が行われる。中継解説の西岩親方(元関脇・若の里)はこの様子を見ながら「これだけ血が土俵の上に落ちるっていうのは珍しいですね」と、これまでの現役・親方生活(1992年3月場所~)でもあまり見たことがない光景と驚きを口にしていた。 大翔鵬は故障・休場には至らず翌11日目以降も出場し2連勝したが、同部屋の平幕・遠藤が新型コロナに感染したことで13日目から途中休場。そのまま7月場所を終え「4勝9敗2休」で負け越しとなった。 昨年の大翔鵬も今回の貴景勝も、相手力士の当たりを顔面にモロに受けたことが大出血のきっかけとなっている。取組毎に自身、相手の体勢や戦略は異なるため常に顔面直撃を警戒するのは難しい面があるが、鼻骨や眼窩底骨折といった大けがのリスクもあるため、可能な限り額で受けるといった対策を意識する必要もありそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2023年01月20日 19時30分
大相撲、阿炎に「みっともない」小兵・宇良相手に卑怯? 立ち合いの奇襲で瞬殺、前回対戦の報復か
19日に行われた大相撲1月場所12日目。今場所7勝目を挙げた平幕・阿炎が立ち合い変化を見せ物議を醸している。 前日まで「6勝5敗」の阿炎はこの日、同じく「6勝5敗」の平幕・宇良と対戦。立ち合い、宇良は頭を下げながら前に出て懐に潜り込もうとしたが、阿炎は宇良の首に右手でかけながら左方向に変化。体勢を崩した宇良は首を押さえ込まれたまま地面にたたかれた。 取組時間約1秒で宇良を下した阿炎だったが、取組後は場内から「あ~」とため息が上がり、阿炎が取組後の一礼を終え土俵を降りた後もさほど拍手・声援は上がらず。NHK中継の実況アナウンサーは「熱戦を期待したファンからは少しため息も聞かれました」と伝え、正面解説の舞の海秀平氏(元小結)も「こういう相撲内容だと、自然に拍手も少なくなりますよね」と観客の心情を察していた。 >>大相撲・宇良戦、客のヤジで取組が中断!「タイミング考えろ」怒りの声相次ぐ、開始直前に大声響き輝がつっかけ<< “注文相撲”を見せたこの日の阿炎に対し、ネット上には「立ち合いぶつからずに逃げてて失望した」、「勝ちは勝ちだが、全く中身のない相撲内容だったな」、「体格で圧倒してる(阿炎は身長187センチ・体重159キロ、宇良は175センチ・148キロ)力士相手に変化なんてみっともないと思わないのか」、「安易な変化で目先の1勝掴んでも今後にはつながらない」といった批判が寄せられた。 ひんしゅくを買っている阿炎の変化だが、一部からは「前回対戦の仕返しだったのか?」という推測のコメントも上がっている。前回阿炎と宇良が対戦したのは2022年7月場所2日目だが、この相撲では宇良が立ち合い直後に右に大きく変化。両手を前に出しながら踏み込んだ阿炎はバランスを崩し、そのまま成すすべなく押し出され敗れた。ファンの間ではこの一番が今回の変化の背景にあったのではという見方も多い。 阿炎は長いリーチを活かした突き押し相撲が持ち味の力士で、先場所は大関・貴景勝、平幕・高安と三つ巴の優勝決定戦を制して自身初優勝(12勝3敗)を飾っている。次代の大関候補の一人としても期待されているだけに、今回の“注文相撲”にはがっかりしたファンも少なからずいたようだ。 宇良を下して今場所の勝ち越しにリーチをかけた阿炎だが、13日目の平幕・琴勝峰戦は立ち合い強くぶつかるも相手を攻めきれないまま突き落としで敗戦。勝ち越しは14日目以降にお預けとなっている。文 / 柴田雅人
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