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芸能 2008年05月14日 15時00分
阿部定を演じた杉本彩がセクシードレスで登場
女優の杉本彩(39)が13日、都内で行われた主演映画「JOHNEN 定の愛」(31日公開)の完成披露試写会に出席した。 愛する男性の性器を切り取った昭和初期の猟奇事件で知られる阿部定を演じた杉本は、セクシーなロングドレスで登場。撮影中、「定さんが私の体に憑依(ひょうい)して、急きょ除霊を行うなど8時間撮影が中断した」という恐怖のエピソードを披露。 また映画では、杉本の口から切り取った性器が出てくる衝撃シーンもあるが、杉本は「爽快でした」と妖しく微笑んだ。(写真=セクシーなロングドレスで登場した杉本彩)
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芸能 2008年05月14日 15時00分
田丸麻紀 マレーシア観光親善大使に
女優の田丸麻紀(29=写真)が2年連続でマレーシア観光親善大使に選ばれ13日、都内で行われた同国のPRイベントに出席した。 バティックのワンピースで登場した田丸は、3月に初めて訪れた同国のリゾート地・ランカウイ島について「とてもゴージャスな自然で、生まれ変わる気持ちにさせてくれる」とPR。「いつかハネムーンで行きたい」と話し、報道陣から相手について突っ込まれると「誰か紹介してください」と話していた。(写真=マレーシア観光親善大使に選ばれた田丸麻紀)
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芸能 2008年05月14日 15時00分
この人にまいっちんぐ 光石研(俳優)
今年で役者生活30周年を迎えた俳優、光石研(46)。その代表作を集めた映画祭「祝宴7デイズ」が、5月17日(土)から23日(金)まで渋谷ユーロスペースで開催される。出演作数が優に200本は越えるという邦画界最強の“スーパーサブ”に話を聞いた。 彼自身は今年が30周年に当たることを全く知らなかったそうだ。 「家族や事務所の方に言われて初めて気が付いたほど。30周年を目指してきたわけじゃないし、達成感というものはないですね」 この映画祭にしても自ら企画・発案したものではなく、周囲の後押しで実現したものだ。 「僕の回りに奇特な方が大勢いらして(笑)、映画祭をやって下さると。皆さんに感謝です。他の映画を掛ければ客も入るだろうに、1週間も日替わりで上映して下さるなんて申し訳ないやら。それにスクリーンに映し出される昔の自分の姿を見られるのも、すごく恥ずかしいですね」 それでは当人の口から各日の上映作品についてコメントしてもらおう。 ◇17日(土)「博多っ子純情」(78) 記念すべきデビュー作。長谷川法世の人気漫画を、曽根中生監督で映画化した作品だ。 「高校の同級生からオーディションに誘われて、僕だけ合格したという(笑)。当時まだ17歳でしたから、もう毎日が楽しかったですね。周囲は30〜40代の大人たちばかりで、みんなに可愛がってもらったというか、遊んでもらってました。撮影が進むうち、こういうことに携わっていけたらいいなと思うようになって。それが俳優の道に進むきっかけでした」 ◇18日(日)「ハッシュ!」(01) 間もなく最新作「ぐるりのこと。」が公開される橋口亮輔監督の代表作。 「橋口監督は撮影に入る1カ月前に若い役者だけ呼び、台本は渡さずに設定だけを与えて、エチュードみたいなことをやりました。台本に深みを与えるため、みんなに演じさせて、質問して、足して、引いてって」 ◇19日(月)「BORDERLINE」(02) 06年に「フラガール」が大ヒットした李相日監督の商業デビュー作。PFF(ぴあフィルムフェスティバル)で入賞した李監督が、その賞品として製作した映画だ。 「出演のオファーがあったとき、ぜひ出演させて下さいとお答えしました。李さんは俳優に何をやらせたいのか、明確に伝わる監督ですね」 ◇20日(日)「『エロス番長』シリーズ〜ユダ」 名匠・瀬々敬久監督がDVやレイプなど、現代日本の深層をドキュメンタリータッチで描いた作品。 「頭のいい監督さんで尊敬しています。それに年が近いんでシンパシーを感じますね、互いに心持ちが分かり合えるというか。他の監督さんよりは、やりやすい気持ちがあります」 ◇21日(水)「一発逆転リハビリ刑事(デカ)」 俳優の大森南朋が監督を手がけた「刑事(デカ)まつり」シリーズの一編。 「大いなる大人の映画の遊び…ですね。大森さんから“やってよ”って言われて。最低5回はギャグを入れるなんて鉄則あって、撮影は面白かったし、楽しかったです」 このほか、劇場未公開作の上映予定もあるそうだ。 ◇22日(木)「colors」(06) 柿本ケンサク監督は光石がデビューした82年生まれ。人生はやり直すことが可能か? という哲学的命題をポップに描いている。 「柿本監督は映画監督というよりマルチクリエイターと呼ぶのがふさわしい異色の作家ですね。当時は22か23で、僕が一緒に仕事した中で一番若い監督でした。スタッフも監督の同級生など若い人たちばかりで、すごく楽しかったです。若い人たちと気持ちは同じでいたいって、僕も思ってますから」 ◇23日(金)「Helpless」(96) 最終日は青山真治監督の劇場デビュー作。「光石研=コワイ人」を印象付けた、役者人生の分岐点ともなった作品だ。 「青山監督とは10数年のお付き合い。この作品のおかげで、役者としてもう一度呼吸できるようになったという感じです。青山監督は軽々しいことが言えないほど尊敬してます。この作品以降、僕自身も彼の影響を受けてますしね」 この日「海流から遠く離れて」という作品も同時上映される。これは映画ではなく、横浜国立大学が志望者の高校生に見せるためのPRビデオだ。 「大丈夫か? って内容です。見た生徒が受験をやめる恐れもあるんじゃないかと(笑)。青山組みんなで作った作品で、僕は何もしてません。ただ図書館とかグラウンドとか校内を少しプラプラ歩いただけ(笑)。俳優ってことで監督に呼ばれたのに、現場で何をやるでもなく。映画祭の最後に上映していいのかな? って気もしますけど(笑)。でも、ただうなずくだけの演技に深い意味を持たせるとか、俳優にとって最もプリミティブな仕事が凝縮されていると思いますので、ぜひご覧下さい」 このように、若い映画作家たちと一緒に仕事をする機会も多い光石だが、映画の撮影現場は昔も今も変わらないと語る。 「撮影現場に大きい小さいはあっても、カメラの位置やライティングなど撮影そのものは変わりません。撮影の段取りは監督の年齢や国籍じゃなく、個性によって変わります。ただ、若い人より年寄りのほうが経験値があるので、それが演出に反映されることはあるでしょう。まあ、それも監督の個性の範囲内だとは思いますが」 光石が30歳代半ばのころ、日本映画に大きなうねりが出てきた。ちょうどバブルが弾けた90年代中期、単館上映の作品が増え、それにつれて出演オファーも増えてきたのだ。 「メジャーだろうとインディーズだろうと、いただいたオファーは片っ端からこなしていこうと。大作だから出る、小さい作品だから出ないというより、この監督と一緒にやりたいとか、こうした気持ちのほうが僕は強いですから。だからかな、何度か一緒に仕事したことのある監督さんのほうが、やりやすいってことはあります。青山監督がそうですね。初めて仕事して、また10年後に一緒に仕事できたら素直にうれしいです。僕はそうした出会いを求めて仕事しているところがありますね」 30年前はハリウッド全盛で邦画の観客動員数はジリ貧だった。それが現在では逆転し、邦画の観客のほうが多くなった。この先、日本映画界はどうなるのだろうか? 「僕は映画界の末端にいるんで(笑)、上層部についてはよく知りませんが、お金の流れとか作品の流通方法などは変わって来てるなと感じます。でも、俳優は現場にいるので大きな流れまでは分かりません。何十億円もかけた大作映画だろうと撮影現場に変わりはありません。キツイことはキツイですから(笑)」 一方、96年にはピーター・グリーナウェイ監督の「枕草子」、99年にはテレンス・マリック監督の「シン・レッド・ライン」など、外国人監督の作品に出演したこともある。 「好奇心はくすぐられますけど、仕事に臨む姿勢は基本的に日本の現場と変わりませんね。撮影現場も段取りが違うぐらいで、あとは一緒ですし。一番違うのは向こうの人がフレンドリーなとこですかね。一緒に楽しもうよってスタンスで迎えてくれますから、その点やりやすかったです」 最後に今回の映画祭にかける意気込み(?)で締めくくってもらった。 「楽しんでもらえるかどうか分かりませんが、来ていただけるとうれしいです。映画の隅っこに出続けているので、こんなに地味にやっている俳優もいるんだと、ぜひ気が付いて下さい(笑)」〈プロフィール〉 みついし けん 1961年9月26日生まれ、福岡県出身。高校在学中の78年に「博多っ子純情」でデビュー。大作からインディーズまで幅広く出演。日本映画に欠かせない名バイプレイヤー。すでに今年も「歓喜の歌」「砂の影」「奈緒子」「SweetRain 死神の精度」「パークアンドラブホテル」が公開され、さらに「DIVE! ダイブ」(6月公開)、「20世紀少年」(8月公開)も待機中だ。
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社会 2008年05月14日 15時00分
地震前“ヒキガエル数十万匹大移動”あった!予兆無視に批判集中
中国・四川大地震による死者は14日までに1万2000人を超え、依然として9404人が生き埋めになっているほか、7841人が行方不明のままだ。生存者救出は時間との闘いになっているが、そんな中、地震発生の約1週間前に四川省綿竹市で数十万匹のヒキガエルの大群が大移動する異常現象が報告されていたことが分かった。地震の予兆を無視したとして当局に批判が集中する騒ぎになっている。 四川省の地元紙「華西都市報」によると、大地震発生前の今月5日、同省綿竹市で数十万匹の青蛙(=ヒキガエル)の大群が突如として現れ、大移動を始めたという。 同紙はこの異常現象を地震前に写真付きで報じた。排水溝から逃げ出してきたカエルが道路脇をびっしりとふさいでおり、なんとも気味の悪いショット。あまりの数に自転車や通行人はよけきれず、カエルは踏んづけられてぺしゃんこになったと伝えている。 多数のネットユーザーはこの異常現象報道を重視。大地震の予兆があったのに予報を出すなどの適切な対応を取らなかったとして、インターネット上で当局を批判する声が高まっている。主にやり玉に挙がっているのは四川省地震局などで、非難を浴びせる内容の書き込みを続けている。 13日付の香港紙などによると、地元紙報道などでカエル大移動を知った住民は天災の予兆ではないかと林野局に訴えたが「(カエルの)繁殖期の正常な現象」と取り合ってもらえなかったという。 四川省地震局は地震前に目立った異常は確認できなかったなどと説明。北京五輪前の安定を考慮してあえて地震予報を出さなかったのではないかとの推測に、中国地震局は「あり得ない」と反論している。 また京華時報によると、地震直前には北京動物園でもチンパンジーが突如奇声を発してガラスをぶち破った事実も判明した。 中国は地震を予知する動物の能力の研究に熱心で知られる。
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その他 2008年05月14日 15時00分
「アキバ探検隊」元祖路上パフォーマー「FICE」が語るアキバ歩行者天国問題
東京・秋葉原の歩行者天国で下着を露出した路上撮影会をしたとして、都迷惑防止条例違反容疑で沢本あすか容疑者(30)が逮捕されてから2週間がたった。“無法地帯”ともいえるアキバの歩行者天国の現状に我慢ができなくなった地元商店街は「路上ライブ・パフォーマンス禁止」の看板を掲げて合同パトロールを開始。いまや歩行者天国は厳戒態勢だ。 思い起こせば竹の子族を生んだ原宿の歩行者天国は、ゴミや騒音問題に困った地元住民からの声で廃止となった。アキバのホコ天もこのまま死んでしまうのか? そこで、アキバで最初に路上パフォーマンスを始めたという女性2人組ユニット「FICE」を訪ねた。この日もFICEは最新アルバム「秋葉〜踊るヲタそんぐ♪〜」(定価2100円)のPRでアキバを走り回っていた。 「アキバの路上パフォーマンスは元々FICEが定着させたんですよ〜。最初の3年間はFICEしか路上にいなかったんですからっ!」と、どうやら一言いいたくてたまらない様子。 「マイクも使わず生声で、CDも売らない、お金は一切とらないが私たちがパフォーマンスを始めたときからの約束なんです。今は目立ちたい人が競うあうようになっちゃった」と炎(えん=写真(右))。「迷惑を考えない人が増えてきちゃったのは残念。マナーを守ってやってほしいですね」と氷(ひょう=写真(左))もお怒りモードだ。 もっとも沢本の場合、自らパンチラを大衆に見せつけ、大勢のカメラが下半身に集中しようとも本人は顔色一つ変えない“公開盗撮会”ともいえる過激な内容。逮捕は当然の成り行きだろう。 しかし、本当にアキバの路上パフォーマンスがすべて禁止となったら、元祖パフォーマーを名のるFICEにとっても一大事。FICEはパフォーマンス活動で平和を守るためやって来たアンドロイドという設定。さて、アキバの平和を守りきれるか!?
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トレンド 2008年05月14日 15時00分
「私、テレビの味方です」上戸彩が秘密初公開でみせた悶絶舌技
日本テレビ系で放送されている連続ドラマ『ホカベン』(水曜22時〜)が視聴率低空飛行を続けている。初回から8.8%と、早くも嫌な予感満点。2回目こそ9.3%と持ち直したが、3回目が7.4%、4回目が6.3%…。このままでは打ち切りの可能性さえある。 そんな『ホカベン』で主役を演じているのは上戸彩(22)。新米弁護士の彼女が正義感を振りかざして法律と闘っていくストーリーなのだが、一秒も見たことがないので、ドラマをプッシュすることはできない。 その代わりと言っちゃあなんだが、上戸彩を好きになる発言が他の番組で放送されたのでお伝えしよう。9日放送の『2時っチャオ!』でのこと。その日、赤坂で行なわれた母の日関連のイベントに出席したその足で、同番組に出演した。 当然、トークは母親関連のテーマになるわけだが、そこで衝撃の事実を解禁したのだ。 「ずっと一軒家をプレゼントしたいっていう夢でやっていたので。どうにかそこまでは頑張るぞっていう気合いが10代を乗り越えられた感じで」 そこでデーモン小暮閣下(10万45)が「それ達成したの?」と聞くと上戸はニッコリしながらコクリと頷いたのだ!さらに「初めて言っちゃった。どうしよう」と照れながら狼狽する姿も最高!しかも今どき舌をチョロっと出しながら! この放送を見た人はきっと上戸彩にヤラれてしまったに違いない。だって、22歳にして母親に家を建ててやり、その事実を恥ずかしながらも初公開したその姿が最上級にキュートだったのだから。 だとしたら、その姿こそガンガン推すべきである。弁護士役のスーツ姿も悪くはないが、ハッキリ言えばドラマを通じてそのタレントの魅力を表現することは、台本やらタイミングやらが奇跡的に合致しないと難しい。 それに、ドラマを見る層は女子であって、男はそんなに見やしない(だから、イケメンが大量に出演するドラマばかりが高視聴率を獲得する)。それに、ドラマに期待している国民はどんどこ減っている気がするのだが…。なんでどこの事務所もアイドルを女優に育てることにばかり執心するんだろ? どこかの事務所がドラマ以外の新しい仕掛けでもって、タレントを売り出す。上戸彩にはまだその可能性が残されているとの思いを強くした『2時っチャオ!』であった。
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トレンド 2008年05月14日 15時00分
書評「負債総額7億円を馬券だけで返した男、車井幸次郎の生き様」車井幸次郎著、大誠社
「JRAには感謝している」。そんな言葉をいえる人間がこの世に何人いるだろうか。30年前、家電製品のパーツをつくる小さな町工場を父と経営していた著者は、二度のオイルショックと不運な不審火に追われた。手元には焼けこげた工場と銀行からの債務、未納の税金、そして未払いの従業員給与だけが残った。会社は倒産。女房、子供とも別れ7億円もの借金を抱えた。 そんな人生のどん底から著者の競馬人生は始まる。少しでも借金を返済しようと見習い厩務員として働き始め、徐々にレースが馬だけではなく、調教師や、厩務員、馬主などさまざまな人間ドラマの元につくられていることを知っていく。 厩務員を辞めたのち、競馬関係者との深い人脈を活かした馬券師として目覚め、馬券投資企業「有限会社あたり馬専科」を創設。7億もの借金を馬券だけで返済したのだ。 馬券購入方法のほかに、実名による業界裏話も聞け、どんな競馬ファンも楽しめる一冊。税別1500円。
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トレンド 2008年05月14日 15時00分
書評「伝わる!売れる!仕事によく効くデジカメ撮影術」久門易著、翔泳社
仕事で写真を使う機会が増えてきた。お客さんに見せる写真は売り上げを左右し、社内でも上司に見せる写真の出来具合によって、企画が通ったり通らなかったりする。 ところが、使い捨てカメラではないそれなりのデジカメで写真を撮っているのに、雑誌や広告で見るプロの写真とは何かが違う。本書は、優秀なカメラマンを探して予算を掛けて…と諦めたくない人におススメだ。 使う道具は板に粘土に虫眼鏡!?必要なのは高価な機材ではなく、チョットした技だった。お金をかけずに広告のような写真を撮れるテクニックが満載。税別1900円。
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その他 2008年05月14日 15時00分
姫乃さやかちゃん大特集予告
内外タイムス5月16日号(5月15日発売)に姫乃さやかちゃんの大特集をカラーで掲載します。 <プロフィール>2月8日 東京生まれ血液型:O型スタイル:T167 B85 W60 H87デビュー:2008年4月21日「渋谷道頓堀劇場」において趣味:ダーツ初エッチ:16歳性感帯:全身所属:道頓堀劇場 <スケジュール>20日まで「渋谷道頓堀劇場」6月1日〜10日「渋谷道頓堀劇場」 みなさん応援よろしく!
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ミステリー 2008年05月13日 15時00分
衝撃!! 羽田の鳥居の祟り事件はインチキだった!!
かつて羽田空港の駐車場に場違いな鳥居が立っていたのをご存じだろうか。空港建設のために神社を移転したが、鳥居を取り壊そうとする工事関係者が次々と原因不明の病や事故で倒れたため、鳥居だけ残ったのだ。1999年、結局、この鳥居は移転されたのだが、オカルト作家・山口敏太郎氏は、少なくとも99年の鳥居の移転にまつわる祟りの話は、実はデタラメだと断言する。 羽田空港の敷地に取り残された鳥居は、“祟る”と言われており、人々から畏怖されてきた。元々、この鳥居は江戸時代から続く地元の穴守神社の鳥居のひとつであったのだが、昭和20年にGHQが羽田を国際空港にするため敷地を買い取り、移転されることになった。そして、昭和20年に行われた移転作業中に不可解な事件が起こった。穴守稲荷の拝殿や他の鳥居は容易に倒されたのだが、問題の赤鳥居を倒す際、ロープをかけて倒そうとしたところ、ロープが切れ作業員たちに死傷者が出てしまった。また、鳥居に手をかけた日にかぎって、飛行機の機器に不良が起こるという異常事態が続いたのだ。 結局、赤鳥居は残されたまま、昭和29年に東京国際空港ターミナルビルが建設された。同時期には滑走路も拡張されたが、この工事中にも死傷者が続出した。また日本エアシステムでは昭和47年函館山で墜落事故が起こってから、毎月3日に会社幹部が、穴守稲荷に参拝するようになり、本社内どころか、整備場、旅客機、ヘリコプターなどに穴守稲荷のお札を貼るようになった。羽田・赤鳥居の祟りは近年まで続き、平成の移転に至ってようやく移動が完了できたというのだ。 確かにこの「羽田の鳥居」にまつわるうわさは昭和のある時期までは事実として語られていた。さらに、一部のムック本や怪談本では「平成の鳥居の移転のとき、作業を受け持った下請けの社長が死んだ」という話が語られているが、この話は事実ではない。平成の鳥居の移転はなんの祟りもなく終わったのだ。実話ではなく、流布話(=都市伝説)として、フォークロアの一環という見地から評価するなら問題はないが、少なくとも実話ではない。 実は筆者は若いころ、この移転作業を請け負った企業・日本通運の社員であった。筆者は移転当時、日本通運関東支店広域営業に主任として赴任していた。この業務は、ゼネコンの鹿島が受注し、日本通運本社重機建設部が鹿島からの依頼を受け、作業を行った。無責任な怪談話では、町のトビが請け負ったように言われているが、この作業は“建設工事”ではない。この作業は“重量物運搬作業”であり、運送業者が請け負う作業であって、そもそも職種が違う。日本通運のアンダー、つまり鹿島からみると孫請けで、玉掛け作業や、クレーンの誘導などでトビが入ることがあっても、トビ関連の企業が一式を請け負うことはない。間違ってもスーパーゼネコンと町の一企業との付き合いはありえない。また特殊な技術を必要とすることから、運送会社でも数社に限られてくる作業であった。 無論、筆者は当時から心霊・妖怪など不思議分野の研究に余念がなかった。故にこの工事にも注目していた。しかも、筆者の直属の上司であったG課長が現場に立ち会ったのだ。作業の翌日、G課長に詳しく聞いたのだが、風がやや強かったというだけで、何も呪いなどなかったというのだ。もちろん、鹿島から仕事を請け負った下請けである日本通運の社長が死んだという事実はない。少なくともこの怪談を、筆者は事実に基づいた怪談とは認めていない。 果たして、この怪談は誰が作り出したものであろうか?昭和に起きた羽田の鳥居にまつわる怪談が、死亡や祟りがなかった平成の移転工事さえも、怪談話に祭り上げてしまったのかもしれない。怪談や心霊スポットは、人々の無意識が生み出すものなのだ。〈プロフィール〉やまぐち びんたろう1966年7月20日、徳島県生まれ。96年学研ミステリーコンテストの優秀賞を妖怪進化論で受賞。以後ドリームスタープロジェクト小説部門、大石りくエッセー、坂本龍馬からの手紙など不思議分野、歴史分野、エッセー分野など各コンテストで11のタイトルを奪取し、プロに転向する。これまで30冊以上の単行本・ムックを刊行。各種オカルト単行本や小説を執筆している。
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