不気味な雰囲気から心霊スポットとして有名だ。
鳥居を車で潜ると呪われて事故に遭う。女性の幽霊が現れる。帰りに鳥居を潜らないと女性の霊に憑かれる等々。の噂がある。
境内に沢山の碑塔がある。二百基以上も林立する石碑群はまるで古代遺跡をほう彿とさせる。
古いものは150年以上前の物もあり、風化して倒れる危険もあるので碑塔に触ったり、近づかないようにという注意書きの看板もある。
神社の境内には、洞穴「人穴(ひとあな)」がある。
富士山の噴火でできた溶岩洞穴で、伝説では神奈川県の江ノ島に通じるとある。
富士講(富士山信仰の講社)の祖といわれる角行が修行をし、そして最後を迎えた場所だ。
苔むした石階段を降りるて洞窟へと入る。
洞窟内は、光が全くない真の闇。白い息が出るほどぞくりとする冷気に包まれていた。
あちこちから絶えず水滴が滴り落ち、ピチャーン…ピチャーン…という音が木霊していた。
時々水滴が頭や身体に当たって冷たい。暗く足場が湿っているので懐中電灯と長靴が必須だ。
洞窟の濡れたゴツゴツした岩肌や水浸しの地面はぬかるみの世界。
角行が修行したとされる祠や、石碑などがあり石仏も祀ってあった。
現在でもお参りに来る人々がいるという。
富士山信仰の聖地と言われる人穴。ここはまさにあの世だと思った。
写真撮影:小出 真
(怪談作家 呪淋陀(じゅりんだ)山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou