この件に関してYOSHIKIは、大好きな六本木店のカレーが用意されていると思い食べたものの、実際は違う店のカレーだったとのこと。そして、「見た目が一緒だったんで勢いよく食べてたんです。辛さって少し時間がかかるじゃないですか、脳に来るまでに。リハーサルでみんな待ってるから早く食べようと思って、一気に食べたんです。逆効果です。まあ、全部言い訳ですけど」と当時の心境を明かした。
そんなYOSHIKIといえば、布袋寅泰とも一触即発の事態になったことがあると、一部で囁かれている。
それは1994年、日本と海外のミュージシャンが共演した音楽イベントでのこと。当時、様々なアーティストが時間通りに現場入りし、リハーサルを行っていたのだが、YOSHIKIは平然とした顔で遅刻してきたそうだ。その態度が気に入らなかった共演者の布袋は、コンサート終了後の打ち上げでYOSHIKIに「Xってのは何だよ!?」と詰め寄った。まだ20代で血の気も多かったYOSHIKIは、先輩の布袋に逆ギレし、あわや乱闘の事態に発展。なんとかスタッフが仲裁に入り、喧嘩を止めたものの、酒の入ったYOSHIKIの怒りは収まらなかった。その後、彼は布袋が宿泊するホテルにまで押しかけ、「コラ布袋! 出てこい!」と叫びながら暴れまわったという。ホテルでは対峙することがなかったという2人だが、この事件が原因で絶縁状態になったとされる。
だが、それから22年後の2016年。ある会見にて、同年にノーベル文学賞に決まったボブ・ディランについてコメントを求められた際、YOSHIKIは「スゴいですよね。僕らみたいなアーティストがノーベル賞に認められたのは画期的。宇宙のような賞と感じていた。全アーティストにとって新たな扉が開けた」と発言。そして、ディランとの接点を聞かれると「共演したことはあります」と、前述した94年の音楽イベントを振り返り「ボン・ジョヴィとか布袋さんとか」と、当時の共演者として、絶縁状態にあるはずの布袋の名前を挙げたのである。これには多くの音楽関係者が驚いたという。
かつてはキレやすいと言われたYOSHIKIだが、数々のトラブルを乗り越え、音楽に打ち込むうちに、穏やかな性格になったのかもしれない。