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朝日杯FS 紅一点フォーチュンワードが怪記念

 今年の2歳最強馬決定戦「第59回朝日杯FS」(JpnI 中山芝1600m 9日)の“キーワード”は牝馬。そして、ただ1頭、牡馬に挑戦するフォーチュンワードが、ウオッカ(ダービー)、ピンクカメオ(NHKマイルC)に続き、歴史を塗り替えようとしている。デビュー以来、毎回、牡馬と好勝負を演じてきた確固たる実績を考えれば、大望も決して夢ではない。レースを目前に控えた同馬の最新情報をリポートする。
 今、まさに、歴史の扉をこじ開けようとしている。フォーチュンワードが牝馬限定の阪神JFには目もくれず、敢然と牡馬陣に挑戦状を突きつけてきた。
 陣営の心意気はなんとも不気味。朝日杯FSに挑戦が決まった経緯を、古賀慎師はこう説明する。
 「輸送を考えた場合、阪神より中山の方がリスクが少ないし、より万全の状態で臨める。それに、毎回、男馬と戦ってきた馬だからね。相手にとって不足はない」
 牡馬相手でもヒケを取らないことは、戦績が如実に物語っている。快勝した新馬戦が牡馬混合戦だったし、続く、ダリア賞では今回も有力候補に挙げられているスズジュピターのレコード勝ちに0秒3差2着と迫っている。そして、芙蓉Sはのちに東スポ杯2歳Sで3着と好走するスマイルジャックを一蹴、能力の高さを見せつけている。芙蓉Sはここと同じ中山の1600mで、この点もアドバンテージだ。

 「セールスポイントは競馬センスの良さと、平気で馬群を割っていける勝負根性。パワーもあるから道悪になっても大丈夫だよ」とアピールする古賀慎師。
 その片りんを示したのが、前走の京王杯2歳Sだ。結果は4着だが、勝ち馬アポロドルチェと同じメンバー最速の差し脚(上がり3F34秒9)で0秒5差まで迫った。「物見をして出遅れたから」同師はまだ勝負付けが済んでいないことを強調した。
 牡馬と見まがうのは外見だけではない。中身も備わっており、メークドラマがが然、現実味を帯びてきた。

 【最終追いVTR】パートナーを5Fから1秒追走。3F標で3馬身差まで詰め寄ると、ラストは内に潜り込み、馬なりのまま併入に持ち込んだ。順調な仕上がり。

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