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家康の赤みそが天下を取れなかったワケ

 俗にいう「名古屋めし」といえば味噌煮込みうどん、味噌カツ、みそおでんなどがあります。これらはすべて濃厚な味噌ベースで味付けされています。

 その味を支えているのが八丁味噌。八丁味噌は、愛知県産の大豆と愛知県吉良町の塩、矢作川の伏流水で作られる素朴な豆味噌です。「八丁」とは地名のことで、愛知県岡崎市八丁(現在の八帖町)で作られていたから八丁味噌といわれます。
 現在、日本では赤味噌、白味噌(信州味噌・西京味噌)と、味噌は赤と白に分類されます。赤味噌と白味噌の違いは、使用する材料により色が変わってきます。

 西京味噌などの白味噌は、大豆に米麹を入れて作られます。米麹を使う量が多いほど色は白くなります。仙台味噌にも米麹が使用されていますが、その熟成期間が長いので、赤い色をしています。九州地方で普及している田舎味噌は、米麹の代わりに麦麹が使われています。
 それに対して赤味噌は、大豆100%で作られます。白味噌が全国的に広まったのに、赤味噌を食しているのは東海三県のみ。岡崎城主であった武将・徳川家康が天下人となって江戸幕府を開き、また家臣であった三河武士が譜代大名として各地に居住したのになぜ、赤味噌が日本に広まらなかったのでしょか?
 実はその理由は、赤味噌は米麹を使用しないため、製造に時間がかかるらだそうです。大豆に加える米麹の量を増やせば、熟成が早まるのです。赤味噌は大量生産が難しいのです。だから麹を使った白味噌のほうが赤味噌よりも全国的に普及したのです。しかし、赤味噌は熱に強く煮込んでも味が落ちません。そのため味噌ベースの料理が名古屋で定着したのです。

(皆月斜 山口敏太郎事務所)

参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

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