「彼女とは大学2年次から交際を始め、4年間一緒に過ごしてきました。お互い就職のタイミングで同棲を始め、彼女は保育士、私は小学校教師として日々仕事を頑張ってきました。教師の仕事は想像以上にハードなもので、僕は彼女よりも帰宅時間が遅くなることがしばしばありました。しかし、公務員という職業上、そこそこ安定した給料を受け取れていました」と、浩史さんは語った。
共同生活を始めたばかりの頃は、お互いの仕事を尊重し合い、不満を極力抑えながらうまく折り合いをつけていた。時には仕事の愚痴を漏らしながらも、そこまでストレスのない生活を送っていたそうだ。しかし、時が経つにつれて、浩史さんの彼女はみるみる自己中心的な意見を押し付けてくるようになったという。
「お互い子どもを相手にする職業なので、彼女も僕の大変さは理解してくれていると思っていました。しかし、仕事に疲れてくると『あなたより絶対に私の方が忙しい』、『保育士の方が絶対に辛いのに、なんでこんなに安月給なのかしら』と一方的に自分の不満や愚痴を押し付け、僕の話は聞いてもくれませんでした。休日は家事を分担していたのですが、『私はあなたよりずっと疲れているの!いつも大した仕事してないんだから、あなたがやってよ』と丸投げ。4年間付き合ってきた彼女でしたが、結局、結婚を見据えた同棲で初めて見えた本性にドン引きして、別れました」。そう語る浩史さんの顔はどこか寂しげだった。
仕事にストレスはつきもの。しかし、相手の大変さも考慮して譲り合うことができなければ、長年の付き合いであっても一瞬で亀裂が生じてしまうようだ。