『M-1グランプリ 2007』の優勝を機に、一気にスターダムを駆け上がった2人。それまでも、小規模会場のお笑いライブでは爆笑に次ぐ爆笑だったため、一部有識者の間ではブレイク間近と目されていた。売れた今、その有識者たちと共演する機会が増え、ようやく恩返しできる立場に転じた。マルチタレントの伊集院光も、そんな1人だ。
「伊集院さんは、サンドがまだぜんぜん仕事がない時代から、草野球をやったり、ごはんを食べさせたり、番組に呼んだりしていました。お2人もすごく恩を感じているので、事あるごとに自分たちの番組に伊集院さんを呼んでいます。ところがかつては、富澤さんが書いたブログで、ひと悶着あったことも……」(バラエティ番組の構成作家)
“M-1”優勝前の06年ごろ、伊集院のラジオにサンドが出演していた。当時は、数少ない貴重な番組だった。しかし、ある日の放送で、伊集院のおしゃべりが止まらなくなってしまい、サンドのコーナーが飛ばされてしまうというハプニングが起こった。控えで待機していた2人の声は届けられることがないまま、その日のオンエアは終わった。
怒りが収まらなかったのは、まだ血気さかんだった富澤。ブログに「クソ」などと書き連ねた。それを読んでしまったのは、番組ディレクター。番組と伊集院への冒涜と受け止め、サンドを番組から降板させた。
富澤の「クソ」は、まだ売れていない自分への自戒の念だった。ところが、伊集院は自分に向けられたものだと受け取った。多少のすれ違いが生じたことによって、双方で険悪な空気が流れたという。
当然、今は和解済み。サンドのレギュラー番組『帰れマンデー見っけ隊!!』(テレビ朝日系)で、この実話を笑いながら話せる仲になっている。
スーパー愛されコンビ芸人のサンド。今日の活躍を振り返る上で欠かすことができないキーマンは数多いが、伊集院は間違いなくその1人。今後も3人のイチャイチャぶりを見せつけてほしいものだ。
(伊藤雅奈子)